レイモンド・ジェームズのアナリスト、スリニ・パジュリ氏が3月2日付けのレポートで、いくつかの半導体銘柄が業界の好転から利益を得る魅力的な買い場を迎えていると述べています。
同氏が具体的に買い推奨を行なっているのが、エヌビディア(NVDA)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、インテル(INTC)、マーベル・テクノロジー(MRVL)、クォルボ(QRVO)の5銘柄。
エヌビディアとAMDに「ストロング・バイ」、インテル、マーベル、クォルボに「アウトパフォーム」の格付けを行なってカバレッジを再開しています。
また、目標株価については、エヌビディア290ドル、AMD100ドル、インテル30ドル、マーベル54ドル、クォルボ120ドルという価格を設定しており、この記事を書いている3月2日午後の株価で見るとエヌビディア25%、AMD24%、インテル14%、マーベル17%、クォルボ18%の上昇の余地があることを示す目標株価となっています。
パジュリ氏は、過去3回の上昇局面で、半導体セクターは1~2年の間にS&P500を30~50%アウトパフォームしている歴史があることを指摘し、投資家は「過度に慎重であるべきではない。急激な景気後退がない限り、2023年後半にはチップメーカーの(業績)予想が上方修正されると予想される」と述べ、株価はさらに上昇するとみています。
同氏は、エヌビディアについては人工知能アプリケーションの「紛れもないリーダー」であると評価し、機械学習ソフトのビジネスチャンスを考えれば、株価の評価は正当化されると考えているようです。また、AIチップの需要拡大の恩恵を受けるとして、AMDにも強気の見方をしています。
インテルについては、同社の事業に対する評価は十分に低下しており、今後の利益率の改善に基づいて株価が上昇に転じる可能性があると分析しています。
クォルボについては、5G技術が安価なスマートフォンに普及し、アジア諸国の経済再開に伴い中国での市場が回復すれば、うまくいくはずだと同氏は述べています。
*過去記事「2023年の注目は半導体株、買うべき4つの銘柄」