AMD データセンター向け新半導体を発表

  • 2022年11月11日
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アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は11月10日、第4世代のデータセンターサーバーチップ「Epyc」を発表しました。

AMDの会長兼CEOであるリサ・スー氏は、AMDの第4世代Epycサーバー・プロセッサーの18モデルを発表し、「あらゆる次元で」リーダーシップを発揮し、正しいデータセンター・ハードウェアを選ぶことが「これまで以上に重要」であると述べています。

「これは最高のパフォーマンスを示す製品で、最も効率的で、競合他社よりもワットあたりのパフォーマンスが大幅に向上しています」と同氏は述べ、データセンターの2大ライバルであるインテル(INTC)、エヌビディア(NVDA)の製品を凌駕する性能を持つことを強調しています。

「このことは、企業やクラウド・データ・センターにとって、設備投資や運用コストの削減、そして、これまで述べてきたような性能を含む総所有コストの削減につながります」とスー氏は述べ、景気後退への懸念がIT予算を圧迫している今だからこそ、意味がある製品であると主張しています。

PCの売上が落ち込む以前から、AMDは自らをデータセンター企業として位置づけており、その方針が最近成立した490億ドルでのザイリンクス買収の原動力となりましたが、今回の製品発表はそうした同社の強みを発揮できるようになった現れだと考えられます。スー氏は、データセンターをAMDの「最大の成長機会であり、最も戦略的な優先事項」と考えていることを改めて表明しています。

先週の AMD の決算報告でスー氏は消費者向け売上がデータセンター向け売上に影響することをそれほど心配していない様子を見せ、アナリストに対して「我々は確実に良い状態で年を越すだろう」、「第4四半期はザイリンクスと共に買収した組み込みビジネスとデータセンタービジネスだけが成長すると予想している」と述べました。

AMDはザイリンクスを買収することで、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)と呼ばれる、製造後に顧客や設計者が設定できるチップを同社の製品ラインナップの中に取り込みました。これらのチップは、データセンターのアクセラレータとして使用され、既存の物理的スペースでコンピューティングパワーを高め、電力効率を向上させる役割を果たします。

同社によると、第4世代チップは、クラウドや高性能コンピューティング環境において、第3世代チップの2倍以上の性能を発揮し、企業向けアプリケーションでは94%の性能向上を実現するとのことです。

「サーバーの数を減らし、電力を削減し、排出量を減らすことにつながる」とアピールし、5台のEpyc 96コア9654サーバーが15台のIntel Platinum 40コア8380サーバーと同じ負荷を処理でき、消費電力が最大54%少なく(年間103,000kWhに対し47,000kWh)、初年度は最大51%の総保有コストが低くなるとAMDは説明しています。

少し前まで「ゲーミングカードの会社」としか思われていなかったエヌビディアでさえ、最近になってデータセンターの売上がゲーミングの売上を恒常的に上回るようになっており、データセンター分野における半導体メーカー間の競争が熾烈になっています。

*過去記事はこちら「AMD

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