中小企業向けクラウドコンピューティングサービスを提供するデジタルオーシャン(DOCN)が11月7日の市場終了後に第3四半期決算を発表しました。第3四半期の業績は予想を上回ったものの、第4四半期についてはこれまでの予想を下回る見通しを示しています。
第3四半期の売上は1億5210万ドルで、前年同期比37%増となりました。最近行われた買収の影響を除くと、売上は33%増となります。同社は1億4550万ドル〜1億4700万ドルの売上高を予想していました。
第3四半期の調整後1株当たり利益は38セントを計上し、見込みのレンジであった22〜23セントを大幅に上回りました(アナリストのコンセンサス予想は23セント)。また、年間ランレート売上は前年同期比41%増の6億4060万ドルでした。顧客1人当たりの平均売上は79.22ドルで、前年同期比28%増となっています。
しかし、第4四半期については、売上高は1億6000万ドル〜1億6200万ドルと、アナリストのコンセンサス予想の1億6400万ドルを下回り、調整後の利益についても、1株当たり18セント〜19セントと、コンセンサス予想の26セントを下回る見通しを示しました。また、非GAAPベースの営業利益率は16%で、第3四半期の26%を10ポイント下回ると見ています。
第3四半期の業績と第4四半期のガイダンスに基づき、同社は現在、通年の売上高を5億7300万ドル〜5億7500万ドルと、事前予想の5億6400万ドル〜5億6800万ドルを上回り、非GAAPベースの利益は1株あたり79~80セントと、事前予想の74~75セントを上回ると見ています。
AWSとAzureの中小企業版のような事業を運営をしているデジタルオーシャンも今後の見通しを下方修正したことでクラウド関連銘柄全般に対する厳しい見方がさらに強まることになりそうです。
ただ、年初来で60%を超える下落幅を記録しているデジタルオーシャンの株価は、決算発表後の時間外取引では1.19%安と小幅の下落に止まっています。
*過去記事はこちら デジタルオーシャン DOCN