クアルコム 自動車向け製品のパイプラインが300億ドルに達したと発表

クアルコム(QCOM)は、自動車戦略に焦点を当てたイベントで、同社のスナップドラゴン・プロセッサをベースにした「デジタル・シャシー」プラットフォームのデザインウィンのパイプラインは現在300億ドルに達したことを明らかにしました。

クリスティアーノ・アモンCEOは、9月22日にハドソン川沿いのマンハッタンのクラシックカークラブで開催されたアナリスト向けイベントで、自動車事業の「デジタルな未来を勝ち取ろうとしている」と述べ、同社のオートモーティブビジネスの発展について強い自信を見せています。

クアルコムの自動車プラットフォームには、コックピット・ディスプレイ技術、先進運転支援システム、接続サービス、カー・ツー・クラウドサービスが含まれます。クアルコムはこれまで、2019年11月の投資家向けイベントで自動車向け製品のパイプラインを65億ドル、2年後の2021年の投資家向けイベントで130億ドルと見積もっていました。

今回のイベントでクアルコムは、自動車事業のアドレス可能な市場の総額は、2030年までに1000億ドルになると推定しています。

その内訳は、先進運転および自律運転が590億ドル、デジタル・コックピットが250億ドル、自動車接続が160億ドルとなっています。同社は、自動車1台あたりのクアルコムのコンテンツの金額は最終的に、ベーシックな自動車モデルで1200ドル、プレミアムモデルでは3,000ドルになると予想しています。

クアルコムは、自動車向けの売上が2021年度の9億7500万ドルから、2022年9月期には13億ドルになると見込んでいますが、その額が2026年度に40億ドルを超え、2031年度には90億ドルを超えると予想しているそうです。

これは、2021年11月に行われた投資家向け説明会で2026年までに35億ドル、2031年までに80億ドルと予想していた数字を上方修正したことになります。

同社によると、2026年の自動車向け売上目標は、既存のデザインウィンで90%がカバーされているそうで、2026年から自動車事業の利益率が高くなり始めるはずだと述べています。

同社はまた、メルセデス・ベンツとの新たな契約も発表し、Snapdragon Digital Chassisプラットフォームで今後の車両を強化することを明らかにしました。この契約には、テレマティクス・システムとデジタル・コックピットの両方が含まれ、クアルコムが搭載した最初のデジタル・コックピットは2023年に発売される予定です。

クアルコムはまた、デジタル・シャシー・プラットフォームの一部として使用されるリナックス・オペレーティング・システムの安全認証バージョンについて、IBMのRed Hat部門と契約を結んだことを明らかにしました。同社は、その狙いについて、「ソフトウェア定義の自動車の開発を進めるとともに、新しいクラウド接続型デジタルサービスの展開の加速を支援する」と述べています。

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