「マイクロソフト 業績は予想を下回るも力強いガイダンスを示して株価が上昇」でお伝えしたマイクロソフト(MSFT)の第4四半期決算、2022年4~6月期の決算報告の内容についてのアナリストの反応です。
エバーコアISIのアナリストKirk Materne氏は、6月期の業績とガイダンスには「多くの動く部分」があったが、為替のノイズを取り除けば、同社の商業ビジネスの基本的なトレンドは健全なままであると指摘しています。
同氏は、マイクロソフトが発表した9月期のAzureの恒常通貨建て成長率が43%に達するという予測は、「事業の耐久性を示すものであり、懸念されていたよりも優れている」と断言しています。PCの需要減退と広告販売が目先の逆風となる一方で、通年のガイダンスは 「長期的な強気説を後押しする」としています。同氏はマイクロソフト株をアウトパフォームとし、目標株価330ドルを継続しています。
ウィリアム・ブレアのアナリストであるJason Ader氏も同様にアウトパフォームのレーティングを繰り返しています。「マイクロソフトは、その財務内容、多くの垂直市場においてさらにシェアを拡大する能力、そしてあらゆる企業で必須のユーティリティとなっている主要製品への需要の回復力から、投資家にとって必見の企業であると引き続き見ている」と書いています。
2023年度の強力なガイダンスは、「マイクロソフトのソリューションのポートフォリオに対する需要と見通しが、引き続き強力で弾力的であることを投資家に示す重要なシグナルである」と同氏は付け加えています。
モルガン・スタンレーのアナリスト、キース・ワイス氏は、マイクロソフトの四半期決算について、「2桁の収益成長に対する信頼できる見通し」「厳しいマクロ環境下で営業利益率の維持に積極的に取り組む経営陣」「GAAPベース利益の23倍未満で取引される株価」を投資家にもたらしたと書いています。
「現在の株価水準で既にある魅力的なリスクとリターンに、ソフトウェア(そして現実的にはより広い市場)の中の避難所としてのユニークなポジショニングを加えることで、マイクロソフトはソフトウェアにおけるトップアイデアになる」と同氏は評価しています。同氏は、オーバーウェイトのレーティングと354ドルの目標株価を維持しています。
シュティフェルのアナリスト Brad Reback 氏も強気で、目標株価を 320ドルから 300ドルに引き下げたものの、引き続き「買い」のレーティングを継続しています。
しかし、同氏は、ガイダンスが少し過度に積極的であり、経済のさらなる悪化を想定していないのではないかと、ガイダンスを賞賛する声が多い市場の雰囲気に釘を刺し、「FRBが今後数四半期で米国経済を大幅に減速させることを望んでいることを考えると、経営陣がより保守的な収益スタンスを取るのを見たかった」と書いています。
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