マイクロソフト 業績は予想を下回るも力強いガイダンスを示して株価が上昇

マイクロソフト(MSFT)は7月26日、同社の第4四半期決算、2022年4~6月期の決算を発表しました。

売上高は前年同期の461億5000万ドルから518億7000万ドルに増加。純利益は167億4000万ドル、1株当たり利益は2.23ドルで、前年同期の1株当たり2.17ドルから増加しました。

アナリストのコンセンサス予想は、売上高523億8000万ドル、1株当たり利益2.29ドルで、今回発表された数値はいずれもこれを下回っています。

これは、「強すぎるドル」がもたらした為替レートの影響とクラウドコンピューティング・サービス、パソコン用ソフトウェア、同社のオンライン・サイトの広告に対する需要の落ち込みがもたらしたものです。

海外販売の価値を下げる米ドルの高騰が売上と利益を圧迫し、マイクロソフトは6月上旬に業績見通しを下方修正していました。同社は、Azureやパソコンの生産性向上ソフトを製造するオフィスなどの部門で社員の採用ペースを落としています。

「2022年度第4四半期には、進化するマクロ経済状況やその他の予期せぬ項目が、当社の将来予測ガイダンスに含まれていた以上の影響を業績に与えた」と、マイクロソフト幹部は決算発表で述べています。

この決算発表の直後の26日のアフターマーケットで同社の株価は3%近く下落しましたが、その後行われた電話会議で経営陣がクラウドコンピューティングサービスが引き続き力強い成長を見せ、通期の売上高と利益率の見通しを維持する見通しを発表した後、一時6%以上の上昇に転じました。

エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は、第1四半期の売上高を492億5000万ドル〜502億5000万ドルとの見通しを発表しました。アナリストの平均予想は514億4000万ドルでした。ソフトウェア部門とパーソナルコンピュータ部門は予想を下回ったものの、クラウド部門の売上は好調を維持する見通しです。

フッド氏は、クラウド部門の売上高を203億ドル〜206億ドルと予想しましたが、アナリストは205億8000万ドルと予想していました。また、Azureの成長率を恒常為替レートベースで43%とし、クラウドの成長鈍化に対する懸念もある程度落ち着くとみられています。

また、PC事業については、アナリストが138億1000万ドルと予想していたのに対し130億ドルから134億ドルと予想。ソフトウェア事業については、アナリストが169億1000万ドルと予想していたのに対し、フッド氏は159億5000万ドル〜162億5000万ドルと予想しています。

通期では、マイクロソフトの売上高および営業利益率は、現地通貨ベースおよび米ドルベースともに2桁の伸びを示すとの見通しを維持しました。アナリストは、マイクロソフトがこの見通しを弱め、恒常為替レートでの利益のみを約束する可能性があると予想していました。

ウェドブッシュの著名アナリスト、ダン・アイブス氏はマーケット・ウォッチのインタビューに答え、「ジブラルタルの岩のようなガイダンス」であると評し、「衝撃的なほど堅牢で、クラウド需要が持ちこたえていることを物語っている」と述べています。

*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT

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