弱気市場の今、売られ過ぎでお買い得な優良成長株2つ

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は、今年に入ってから27%以上下落しています。世界のハイテク株は2022年、過去14年間で最も大きい年間下落率を記録すると予想されています。

ハイテクセクター全般が大きく下落した中、堅調なファンダメンタルズにもかかわらず、連れ安によって大きく落ち込んだ成長株があります。これらの優良成長株は、その実力以上に売られ過ぎであり、今買えば将来大きなリターンを投資家にもたらしてくれます。

マイクロソフト(MSFT)

ハイテク大手のマイクロソフトの株価は、今年に入ってから約20%下落しています。マクロ環境が厳しいことに加え、為替が不利な中で第4四半期(2021年6月期)の売上見通しを引き下げたことも、下落に拍車をかけました。しかし、同社の堅実な成長見通しを考慮すると、株価の下落幅は正当化できないように思われます。

マイクロソフトは、マイクロソフトオフィスとウィンドウズ製品で絶大な人気を誇りますが、クラウドサービスやゲーム分野でも圧倒的な存在感を示しており、不況に耐える可能性を秘めたビジネスです。収益性の高いMicrosoft Azureクラウド事業は、2022年度第1四半期に世界のクラウドインフラ市場で22%のシェアを占め、アマゾンのAWSの33%に次いでいます。

2022年度第3四半期(2022年3月期)には、Azureをはじめとするクラウドサービスは前年同期比46%の売上成長を記録しています。ガートナーによると、パブリッククラウドサービスに対する世界のエンドユーザーの支出は、2021年の4,109億ドルから2023年には6,000億ドルに増加すると予想されています。したがって、Azureは今後、急速な成長を続けると予想されます。

マイクロソフトは、ゲーム事業における多くの成長機会を活用することにも注力しています。係争中のアクティビジョン・ブリザードの買収と、その後のキャンディ・クラッシュやコール・オブ・デューティ・モバイルなどのタイトルの追加により、モバイルゲーム分野での同社の地位は強化されています。また、この買収により、マイクロソフトの定額制ゲームサービス「ゲームパス」の強化も期待されています。

マイクロソフトは、永久ライセンスベースのビジネスモデルから、サブスクリプションベースの販売モデルへの移行を進めており、元々安定していたビジネスがより一層安定したものとなり、将来の売上予測が容易になりつつあります。手元資金は1,000億ドルを超えており、同社は今後数ヶ月の間に起こりうる不況を乗り切る態勢を整えているように見えます。

*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT

ブロック(SQ)

以前はスクエアとして知られていた、フィンテック業界のディスラプター、ブロックの株価は、今年に入ってから60%も急落しています。この下落の理由は、同社のファンダメンタルズの弱さではなく、そのほとんどが市場のネガティブなセンチメントに起因しています。

ブロックは第1四半期に売上と収益のコンセンサス予想を下回りましたが、これは主に同社のビットコイン関連の売上が前年同期比で約50%減少したことが原因です。同社が取り扱っている暗号通貨はビットコインのみであることから、その価格の下落は、同社のプラットフォームにおけるビットコイン取引数に劇的な影響を与えました。

しかし、ビットコイン事業を除けば、同社の事業の両輪であるスクエアのエコシステム(中小企業向けに販売するハードウェア、ソフトウェア、金融サービス製品の統合スイート)と、ピアツーピアのモバイル決済プラットフォームであるCash Appは、この厳しい時代にも強さを発揮しています。

3月、Cash Appの月間アクティブ会員は、同社の銀行商品の堅調な普及により、平均の21倍の取引量を記録しました。また、Cash Appは第1四半期に過去最高の資金流入を記録しています。

また、ブロックは、同社の金融商品を利用する可能性が高い中堅販売業者への販売を強化しています。スクエアのPOSアプリにアップルのiPhoneで利用できる非接触型決済サービスが追加されたことは、同社のエコシステムにとって大きな付加価値となると予想されています。

また、BNPL(Buy-Now-Pay-Later)のアフターペイの買収は、まだ利益が出ていないものの、今後、大きな事業に成長する可能性があります。

多くの長所があるにもかかわらず、ブロックの株式はフォワード売上高の2.1倍で取引されており、2021年1月以来の低水準にあります。大きく売り込まれた今は、この将来有望な成長株を手頃な価格で購入できる魅力的なエントリーポイントとなっています。

*過去記事はこちら ブロック SQ

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG