アップル 見逃されている配当株としての魅力

アップル(AAPL)は世界で最も有名な企業の1つですが、あまり知られていない側面もあります。そのひとつが、同社が配当の支払いを重視しつつあることです。

同社の配当金支払い銘柄としての歴史は比較的新しく、50年以上連続して年間配当金を増やし続けている銘柄に与えられる配当王の地位には程遠いものです。17年間支払いをやめていたあと、2012年に配当の支払いを再開しました。

配当株としてのアップルのポジションはそのようなものですが、今後同社は優れた配当銘柄となる可能性があります。

2012年から2021年にかけて、同社は1株当たりの配当金を0.10ドルから0.85ドルに引き上げました。つまり、株主の配当金はこの間に8倍以上になったことになります。

同じ期間に、1株当たりの利益は1.58ドルから5.61ドルに増加しています。配当金の支払いを維持するためには、収益が重要であり、その点で、アップルの質の高い収益の伸びは、配当の増加の見通しにとって良い兆候です。

iPhone、Apple Watch、AirPods、iPadなど、製品の継続的なイノベーションが同社の収益を支えています。それを補うのが、3月26日に終了した直近の四半期で売上高の20%を占めた、堅調に拡大するサービス部門です。製品の売上総利益率36.4%に対し、サービス部門の売上総利益率は72.6%に達しており、サービス部門の台頭は極めて重要です。

アップルの現在の配当利回りは0.65%と控えめですが、同社の配当性向から考えると、配当利回りの上昇余地は十分にあります。

これは、利益のうち何パーセントが配当金として支払われたかを示すものであり、直近のアップルの配当性向は14.5%で、利益が一定でも持続的に配当を増やすことができ、利益が減少しても現在の配当を維持することができる水準です。この比率が低ければ低いほど、配当金の支払いに大きな余裕があることを示しています。

現在のアップルの株価収益率(PER)は23.38、株価キャッシュフロー率(P/FCF)は22.58で過去5年間のこれらの比率の平均よりわずかに高い水準で評価されています。

同業他社との比較で見ると、マイクロソフト(MSFT)のPERが27.74、P/FCFが31.56となっており、アップルがより割安になっていることがわかります。

このように株価は非常に魅力的な水準にまで下落しており、優れた配当株としての魅力も合わせもつ成長株であるアップル株を購入する絶好の機会となっています。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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