年初来で50％近く株価が下落していたピンタレスト（PINS）ですが、4月27日に発表された第1四半期決算で潮目が変わったようです。「ピンタレスト 決算発表後時間外で急騰」
ここからピンタレストは大いなる反転上昇を見せるかもしれません。その可能性を示す3つの数字が今回の決算報告で明らかになっています。
モバイルとZ世代ユーザーの増加
ピンタレストの総MAU（月間アクティブユーザー）は、2022年第1四半期に前年同期比で9％減少したものの、前四半期比では200万人増の4億3,300万MAUを全世界で獲得しました。
さらに良いことに、ピンタレストの最も重要なユーザー基盤であるモバイルアプリのMAUとZ世代のMAUの2つが、2021年第1四半期と比較して1桁台半ばの成長を遂げました。
グローバルなモバイルアプリのMAUは、インプレッションと売上の大部分を占めているため、同社にとって不可欠です。
一方、Z世代（9歳から24歳）の最年少ユーザが成長していることは、ピンタレストの長期的な健全性を示す有望な兆候です。この成長は、スマートフォンのエンゲージメントをめぐる果てしない競争の中で、同社が若い世代の間でニッチな市場を開拓していることを示しています。
買い物客のエンゲージメントの増加
モバイルやZ世代ユーザーと同様に、ピンタレストのショッピング・エンゲージメントは前年比で増加しました。このショッピングの成長は、ユーザーがインスピレーションを受けることと、それを実際に購入しようと動くことのギャップを埋めるものであり、投資家にとって特に重要です。
ピンタレストは、第1四半期にYour Shopのショッピングページのベータテストを開始したばかりなので、このショッピング・エンゲージメントの増加はさらに印象的なものとなっています。この新しいカスタマイズされたショッピング体験は、アルゴリズムを使用して、インスピレーションを受けた嗜好と商品やサービスをマッチングさせます。
Your Shopが成熟し、同社の機械学習機能が拡張されてユーザーの好みを徹底的に統合するようになれば、このショッピング体験に秘められた可能性は、同社のユーザー1人当たりの平均売上（ARPU）を大きく押し上げることになると思われます。
ARPUの更なる拡大
ARPUは、売上高をMAUで割ったもので、企業がいかにユーザーをうまく収益化しているかを示す、ソーシャルメディア企業にとって非常に重要な指標です。
ARPUの増加は、広告収入であれ、出荷可能なコンテンツであれ、ピンタレストの長期的な成功にとって極めて重要です。第1四半期にARPUを28％増加させた同社は、ショッピング事業が始まったばかりにもかかわらず、その広告の効果がこれまで以上に強力な力を持っていることを実証しています。
さらに、ピンタレストのユーザーの約半数は、まだ本格的なマネタイズが行われていない「その他の地域」のユーザーです。米国、カナダ、欧州以外の膨大なMAUに対してピンタレストがサービスを拡大すれば、全社的なARPUは徐々に上昇し続けるはずです。
第1四半期に前年比164%増となった「その他の地域」グループは、ピンタレストの長期的な成長にとって大きな可能性を持っています。
＊過去記事はこちら ピンタレスト PINS