手持ち資金をなるべく高い確率で増やそうと思うなら専門家の声に耳を傾けることをお勧めします。以下の3つの銘柄のビジネスモデルは全く異なりますが、一つ共通することがあります。どれもウォール街のアナリストの平均目標株価が現在の価格から2倍になっていることです。これらの銘柄に投資することで1年後には資産を倍増させることができるとアナリストたちは見ています。
アップスタート・ホールディングス(UPST)
アップスタートの株価は昨年10月のピークから75%も下落しています。しかし、この新進気鋭のフィンテックをカバーする投資銀行のアナリストは、ここから大幅な回復が可能だと考えています。アップスタートに対する目標株価のコンセンサスは、直近の価格に対して102%の上昇の余地があることを示しています。
貸し手は、個人の信用リスクを評価するためにアップスタートを採用します。アップスタートのアルゴリズムは、アメリカ人が慣れ親しんでいる3桁のFICOスコアよりも多くの信用関連情報を追跡しています。アップスタートは、FICOスコアが低いために無視されていた信用力のある借り手を見つけたい銀行の間で人気が高まっています。
アップスタートが第4四半期の売上を前年同期比252%増の3億500万ドルと報告したのは、貸し手がアップスタートのビジネスモデルに自信を持ったからです。
しかし、最近懸念材料が浮かび上がっています。アップスタートが数年前に銀行の組成を支援したローンは順調に推移していますが、アナリストは2021年に組成されたローンについて神経質になっています。具体的には、同社が1年弱前に組成したローンが予測以上に損失を出していることが懸念されているのです。
一部のアナリストはこれを理由に格下げを行いましたが、その後に「買い」の評価でカバレッジを開始するアナリストもあり、全体的な評価が落ちているわけではありません。
いずれにしても好況時に機能したアップスタートのアルゴリズムが不況時にも同様に機能するかは、今後の注目ポイントです。
*過去記事はこちら アップスタート UPST
グローバルeオンライン(GLBE)
グローバルeオンラインは、パンデミック初期に高騰し、店舗での買い物が容易にできるようになると暴落した多くのeコマース銘柄の一つです。しかし、一部の同業他社とは異なり、同社は最新の決算説明会でアナリストの予想を上回る2022年の見通しガイダンスを発表しています。
グローバルeは、その名の通り、世界中のブランドや小売業者が国際的な舞台で商品を販売するのを支援します。そのサービスには多くの需要があり、2021年、グローバルeのクライアントが販売した商品総価値(GMV)は87%も上昇し、今年も大きく成長しそうです。2022年には、新たな地域への事業拡大に伴い、GMVが70%増加すると経営陣は予想しています。
米国での販売を希望する世界中の消費者直結型ブランドは、おそらく今年、グローバルeに殺到すると思われます。今年1月、同社はショッピファイ(SHOP)との提携を拡大し、この関係が今後数年間で大きな成長の源となる可能性があります。
現在のアナリストの平均目標株価は68ドルであり、30ドル余りの現在の株価が1年後には2.3倍になると専門家は見ています。
*過去記事「今買えば10倍になる可能性のある銘柄3つ」
マラソン・デジタル・ホールディングス(MARA)
暗号通貨の採掘事業に注力しているマラソン・デジタル・ホールディングスの株価は、2021年末から2022年初頭にかけて、採掘する暗号通貨とともに大きく下落しました。
最近になって、株価はビットコイン価格と歩調を合わせて上昇し、ウォール街はさらなる上昇を期待しています。マラソン・デジタルの平均目標株価は57.8ドルであり、現在の株価が1年後には2.6倍になるとアナリストは見ています。
ウォール街がマラソン・デジタルに強気なのは、生産量の増加も一つの理由です。2022年第1四半期、マラソンは過去最高の1,259ビットコインを生産しました。これは、同社が前年同期に報告したものよりも556%多いものです。
最近の価格では、マラソンの株を直帰12ヶ月の利益のわずか24倍で購入することができます。これほど急成長している企業としては割安なバリュエーションですが、ビットコインの採掘事業には考慮すべきマイナス面もあります。
エネルギーコストの上昇と、競合するビットコインマイナーの参入障壁の低さは、マラソンに常につきまとう2つの問題です。ビットコインのボラティリティを考慮すれば、この銘柄は依然として投機性の高い銘柄であり、保有にあたってはそれを覚悟する必要があります。