今後10年間持ち続けるべきメタバース株2つ

メタバースは、ソーシャルメディア、ビデオゲーム、インターネットなどの要素が融合した共有仮想世界であり、人々はコンテンツに関与し、互いに交流し、ほとんどすべてのことを体験できるようになります。この技術がもたらす潜在的な影響は非常に大きなものです。この2つの株を保有することで、投資家は、その恩恵を十二分に受ける可能性があります。

エヌビディア(NVDA)

エヌビディアは、膨大な量のデータを素早く処理できる半導体であるGPU(Graphics Processing Unit)を発明したことで知られています。この20年間で、GPUはコンピュータグラフィックスに革命をもたらし、エヌビディアはその技術をビデオゲーム業界のゴールドスタンダードとして確立しました。

GPUの持つ意味の大きさはそれだけではありません。エヌビディアが独占的な力を持っている、もうひとつの事業であるデータセンターにおいても、加速されたコンピューティングの基礎となっています。

ゲーム、データセンター、グラフィックス事業が大きく貢献し、エヌビディアの売上高は前年比64%増の243億ドルに達しました。フリーキャッシュフローは69%増の72億ドルとなり、売上の伸びはさらに加速しました。

今後数年間で、エヌビディアは、グラフィックスとアクセラレーション・コンピューティングにおける専門知識を活かし、メタバースの形成において重要な役割を果たすことになると思われます。

最近発表されたオムニバース・スイートは、その可能性をさらに高めています。オムニバースは、GPUを搭載した3D開発プラットフォームで、クリエイターがさまざまな3Dデザインソフトウェアを使ってリアルタイムにコラボレーションすることを可能にします。これには、ユニティのゲームエンジンやアドビ・サブスタンス 3Dなどの製品が含まれます。

さらに最近では、本物の人間のように考え、理解し、対話することができる人工知能を搭載したアバター(デジタル・オートマトン)を作成するためのプラットフォーム「オムニバース・アバター」を発表しました。

これが重要なのは、メタバースにはノンプレイヤーキャラクター(NPC)がたくさん登場する可能性があるからです。NPCとは、ゲーマーが操作しないビデオゲームのキャラクターを指す言葉です。NPCは、メタバースをより現実世界に近いものにしてくれる存在であり、エヌビディアの技術はそれに完璧にマッチしています。

アドビ(ADBE)

アドビは、そのポートフォリオを3つのソフトウェアクラウドに分けています。クリエイティビティ、デジタルドキュメント、カスタマーエクスペリエンスです。

クリエイティブ・クラウドは、画像編集用のPhotoshop、動画編集用のPremiere Pro、映画用特殊効果のAfter Effectsなどのツールを搭載しており、これら3つの製品はいずれも市場をリードしています。

同様に、アドビのドキュメント・クラウドアプリケーションの多くは、PDF管理のためのAcrobatのように、業界標準となっています。

アドビのビジネスのもう一つの柱は、分析、マーケティング、コマースのためのソフトウェアとサービスを提供するエクスペリエンス・クラウドです。

これらのツールは、人工知能を活用して、データの収集、コンテンツの絞り込み、モバイルアプリやWebサイトなどのデジタルチャネルにおけるカスタマージャーニーのパーソナライズを支援します。

調査会社のガートナーは、アドビをデジタル・エクスペリエンス業界のリーダーとして評価しており、顧客データの管理やコンテンツのパーソナライゼーションへの対応力を差別化のポイントとして挙げています。

アドビが提供するクラス最高の製品群は、強力な成長ドライバーとなっています。過去1年間の売上高は21%増の151億ドル、フリーキャッシュフローは34%増の66億ドルとなりました。

さらに、アドビのポートフォリオには、クリエイティブ・クラウドとエクスペリエンス・クラウドのスイートを中心に、メタバースに関連する製品が多く含まれているため、この勢いを維持するための体制は整っています。

例えば、アドビ・サブスタンス 3Dは、3Dコンテンツの作成、ステージング、テクスチャリングを行うためのプラットフォームです。サブスタンス 3Dは、ほとんどのビデオゲームやビジュアルエフェクトのワークフローに欠かせないものであり、メタバース内のバーチャルコンテンツを作成するための貴重なリソースとなるはずです。

メタバースの経済は、現実世界の経済を反映したものになると考えられます。消費者はショッピングやイベントへの参加、ゲームを楽しむことができるようになります。高品質な体験を提供することは、バーチャルワールドにおいても現実世界と同様に重要になります。アドビが提供するアナリティクス、マーケティング、コマースなどのツールは、まさにその条件を満たすものです。

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