アマゾンに朗報、広告主がオンラインでより多く支出

アマゾン(AMZN)が広告費を増やして喜んでいるというのは不思議な現象かもしれませんが、事実です。ここ数年で、アマゾンは自らを広告の巨人に育て上げました。同社の売上に占める広告収入の割合は増加しており、その収入は事業全体よりも利益が大きい傾向にあるため、必要不可欠な要素となっています。

そのため、最近のウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された、広告主の今年のオンライン支出額が大幅に増加しているという記事は、アマゾン、そして株主にとって朗報と言えるはずです。

GroupMによると、今年の世界の広告費は22.5%増の7,630億ドルになると予想されています。これは、GroupMが2020年12月に初めて予想を出して以来、2度目の上方修正です。

パンデミックの初期段階では、多くの企業が顧客へのサービスを停止せざるを得ませんでしたが、今年は世界中で大規模な営業再開が行われました。これにより、広告主は、ビジネスを再開したことを伝えるために支出を増やすことができました。

興味深いことに、デジタル広告が占める割合は、2020年の60.5%、2019年の52.1%から、2021年には64.4%になるそうです。オンライン広告への急速な移行は、まったく驚くべきことではありません。一般的に、マーケターはオンライン広告からのリターンをより効果的に測定することができます。

例えば、ラジオ広告を聞いた人や新聞広告を見た人の数を計算するのは困難です。確かに、リスナーや新聞の購読者の推定値を見れば、おおよその数はわかりますが、正確とは言えません。一方、デジタル広告では、広告を見た人の数やリンクをクリックした人の数がわかります。

さらに、オンラインショッピングが普及している今、オンライン広告を増やすことは理にかなっています。パソコンや携帯電話でインターネットを利用する人々は、通常、支払い方法を登録しています。魅力的な広告を目にすれば、数回クリックするだけで購入に至ります。

アマゾンは、広告からの売上を具体的に示していません。しかし、セグメントの1つは、主に広告収入で構成されているとしています。9月30日に終了した直近の四半期では、広告を含むセグメントの売上高は81億ドルでした。これは、前年同期比で49%増となっています。アマゾンは、ワンクリックで購入できる何億人もの買い物客を抱えており、広告費が必要とされるオンラインの目的地となっています。

また、CFOのブライアン・オルサフスキー氏は、第3四半期のカンファレンスコールで、「ベンダーやセラーが、ブランドを構築し、購入を検討している顧客にリーチする能力を得たことで、当社の広告商品も力強い成長を遂げた」と述べました。

実際、アマゾンの広告収入は2020年第2四半期からほぼ倍増し、42億ドルから前述の81億ドルに成長しています。人々が自分達の買い物のニーズをアマゾンで満たそうとする傾向がますます強まるなかで、広告主がその場所で消費者の注目を集めたいと考えるようになることは当然かと思われます。

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