ゴールドマン・サックスがネット銘柄に新たな格付け

9月13日、ゴールドマン・サックスのアナリストがインターネットセクターのカバレッジを取り上げ、最大手の17銘柄に新たな格付けを行ったことで、週明けの株式市場に波紋を投げかけました。

格付けを発表したエリック・シェリダン氏は、UBSで9年近くインターネットセクターのアナリストを務めた後、7月にゴールドマンに入社しました。同氏はこの業界に対して全般的に強気であることで知られています。

シェリダン氏は、226ページにのぼるレポートの中で、「我々の見解では、この業界には今後数年間、規模の拡大を背景とした長期的な売上成長と営業効率の向上の機会が十分にあると考えている。とはいえ、多くの企業が現在のレベルでは将来の成長性を株式に織り込んでいることを考えると、一様に強気にはなれない。」と述べています。

同氏は「買い」評価の銘柄として以下の銘柄をあげ、

アマゾン・ドット・コム(AMZN)、フェイスブック(FB)、アルファベットGOOGL)、スナップ(SNAP)、ウーバー・テクノロジーズ(UBER)、リフト(LYFT)、エクスペディア(EXPE)

「当社の買い評価は、現在の評価に反映されているように、長期的な複利成長の見通しや長期的な営業利益率の構造を、市場がまだ十分に評価していない企業を反映している。さらに、当社の営業予測は、これらの企業の今後12~24ヶ月間のコンセンサス予測をおおむね上回っている」と述べています。

また「ニュートトラル」の評価を以下の銘柄に付けています。

ピンタレスト(PINS)、チューイ(CHWY)、ネットフリックス(NFLX)、スポティファイ・テクノロジー(SPOT)、ペロトン・インタラクティブ(PTON)、ブッキング・ホールディングス(BKNG)、ドアダッシュ(DASH)

そして「売り」の評価には、エアビーアンドビー(ABNB)とツィッター(TWTR)をあげています。

ツイッターについては、最近の水準より約8%低い60ドルの目標価格を設定しています。シェリダン氏は、同社の5年間の財務予測が 「現在のコンセンサス予想を大きく下回っている 」ことを指摘しています。ツイッターが2021年2月のアナリスト・デイで発表したユーザー数と収益の目標を下回ると同氏は考えています。

エアビーアンドビーについては、目標株価を132ドルに設定。これは最近の水準から約20%の下落を意味しています。シェリダン氏は、同社が「成長とマージン拡大の余地がある強力なプレーヤー」であるとしながらも、「不安定な旅行環境が待ち受けている」と予想し、オンライン旅行市場が「比較的成熟している」と考え、「競争の激しさは高いレベルにある」と見ています。また、同社の業績予想は業界予想を大幅に下回るとしています。

 

シェリダン氏は、インターネットグループの10のテーマを以下のとおり列挙しています。

・Eコマースと広告の境界が曖昧になること
・クリエイターエコノミーの台頭
・ストリーミングメディアが世界規模になるが、コンテンツコストの問題があること
・ローカルコマースのオンライン化
・サブスクリプションベースのサービスが成長するが、消費者が疲弊する可能性があること
・クラウドコンピューティングの成長
・拡張現実とメタバースの出現
・よりパーソナライズされたオンライン旅行サービス
・規制によるコストの増加
・分散型ウェブの台頭

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