ザイリンクス買収のAMDに急成長期待

中・大型企業に投資するOsterweis Growth & Income Fundの共同リーダーであるLarry Cordisco氏が、アドバンスド・マイクロ・デバイシズ(AMD)の将来性を非常に高く評価しています。

AMDはライバルのチップメーカーであるザイリンクス(XLNX)の350億ドル規模の買収を年内に完了する見込みです。

AMDが買収を完了した場合、Cordisco氏は2024年までにAMDが約350億ドルの売上を上げると予想しています。さらに重要なのは、AMDのデータセンター関連の売上が今年倍増し、2024年には約120億ドルに達する可能性があることです。

AMDの収益は、今年は1株当たり2.75ドルから3ドルの範囲に収まると予想され、2024年には1株当たり7ドルにまで上昇する可能性があとのこと。7ドルという数字は、AMDの経営陣がどれだけ事業に再投資するかにかかっている、とCordisco氏は述べています。そして、純利益は、今年は35億ドル、2024年には115億ドルに達するだろうと同氏は見ています。

AMDがザイリンクスの買収を完了させれば、来年には70億ドルの純利益で1株当たり4ドルの利益が出る可能性があり、これは2022年の利益の27倍に相当すると同氏は言います。

AMDは「長期間にわたってトレンドを上回る成長を続ける」とCordisco氏は予想しています。

AMDの成長を止める可能性があるとすれば、データセンター市場が飽和状態になるか成熟してしまうことだと同氏は言いますが、その可能性はかなり低いと見ています。

「社会のデジタル化は進む一方で、減ることはない。我々ははまだデジタル化の初期段階にあり、あらゆるものをデジタル化する第4回から第5回の段階にある」と同氏は言います。

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同氏によると、AMDの長期的なロードマップにはあまり注目が集まっておらず、むしろ、インテル(INTC)の失策がAMDの成長をもたらしたと評価されているとのことです。

1969年に設立されたAMDは、コンピュータの処理に使用される半導体チップを製造しており、設立以来、インテルの二番手として活動してきました。

データセンター、ノートパソコン、デスクトップパソコン、サーバーなどに使用されるX86チップの市場は、インテルとAMDの2社が独占しています。しかし、このX86については、過去30〜40年のほとんどの期間、インテルが90%以上のシェアを持っていました。

それが変わり始めたのは、AMDが2014年10月にリサ・スー氏をCEOに指名してからです。同氏は、チップの製造を台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM)に委託しました。

もう一つの大きな動きは、AMDがサーバーチップを複数の小さなダイに分離する「チップレット」を開発したことで、従来のチップに比べて製造コストを下げつつ、生産の高速化につながったことです。

この技術により、AMDのチップは「データセンター内の他の種類のチップとよりシームレスに統合することができる」とCordisco氏は言います。データセンターの顧客は、非常に多くの異なるチップを持っているために、こうした要求が高まっているそうです。

そして、AMDの最新チップレットアーキテクチャーである96コアのジェノア・サーバー製品が登場しました。ジェノアはユーザーがカスタマイズしてさまざまなことができるようになっており、現在データセンターの顧客向けにリリースされているそうです。

「ジェノアは、2023年に納入が予定されている世界最速のスーパーコンピュータ「エル・キャピタン」に搭載される予定で、今後6~12ヵ月の間、AMDのビジネスにおいて最大の成長ドライバーとなることが期待されている」とCordisco氏は述べています。

この戦略により、AMDはここ数年で見事な反発を見せています。AMDの株価は、スー氏が同社のCEOに就任した2014年10月8日の終値が3.28ドルでした。それ以来、株価は3,000%以上も上昇し、最近では104.8ドルで取引され、時価総額は約1,271億ドルに達しています。

Cordisco氏は「インテルがチップレットのようなものを手にするのは、1~2年先のことだろう」とし、「AMDがインテルに30年間遅れをとっていたのと同じように、一度遅れをとってしまうと、(追いつくには)本当に稲妻を捕まえなければならない」と述べています。

同氏は、AMDのデータセンター分野における強さが過小評価されていると指摘しています。AMDは大量の情報を処理するために使用される商用グレードのX86チップとGPUを所有している唯一の企業です。

「X86とGPUの相互作用は、現代のデータセンターにおいて最も重要かつ急速に成長しているワークロードのひとつであり、このGPU-X86インターフェースは、ビッグデータ処理で大きな意味を持っている」として、この2つのチップがシームレスに連動するように設計しているAMDをCordisco氏は高く評価しています。

AMDがデータセンター市場でエヌビディア(NVDA)を追い落とすとは思わないが、AMDの市場における潜在的な能力は過小評価されているというCordisco氏は、「データセンターにおけるGPUは、AMDにとって数十億ドル規模のビジネスになる可能性があるのに、誰もそのことを語ろうとしない」と述べています。

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