テラドック 7月7日の急落の理由

テラドック・ヘルス(TDOC)が7月7日の市場で急落しています。市場が開いたあと、時間が経つにつれ下落を続けており、米国東部時間の昼過ぎの段階で前日比4%減の156ドルあまりと160ドルを割り込んだ状態が続いています。

特段具体的なニュースがないにもかかわらず、なぜ右肩下がりになっているのか。

考えられるのは、米国でコロナの感染者数と死亡率がパンデミック初期以来の低水準まで下がっていることです。この状況を投資家が緊急事態が終息しつつあると解釈して動いているのかもしれません。

パンデミックで恩恵を受けた企業は事態の終息とともにその恩恵がなくなり業績が下落する、そんな読みからテラドックの株が売られている可能性があります。

ただ、これは近視眼的な見方かもしれません。

6月下旬に発生した患者数の増加は、米国全体では減少に転じたように見えますが、独立記念日の連休中の患者報告では、半数の州でこの1週間に明らかな増加が見られました。ワクチン接種率が最も低い州の中には、過去1週間で症例が2倍になったところもあり、入院件数も増加しています。

米国政府は、独立記念日までに人口の70%に少なくとも1回の接種を行うという目標を惜しくも逃しました。全体的には失敗したものの、州ごとの状況は大幅に異なっています。

マサチューセッツ州やコネチカット州では、住民の10人に6人以上が予防接種を受けていますが、ジョージア州、ルイジアナ州、テネシー州、サウスカロライナ州などの南部の州では、40%を大きく下回っています。このことは、患者数、入院数、死亡数の地域格差をさらに悪化させる可能性があります。

デルタウイルスの急速な拡大とワクチン接種率の低さが相まって、テラドックのバーチャル訪問プラットフォームのようなツールの需要が高まることが予想されます。

テラドックが8月上旬に発表する決算報告では、ビジネスがどの程度うまく行っているのか知ることができます。

同社は通常、利用率(バーチャル訪問を行った会員の割合)を決算発表で発表しています。この数値は、2020年第1四半期の13.4%から1年後には19.6%に上昇しています。この数字が第2四半期も上昇したままであれば、過去1年間に起きた行動の変化が、ウォール街の多くの人々が予想しているよりも長く続くことを示している可能性があります。

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