アマゾン 著名アナリストによる買い推奨相次ぐ

今年に入ってからのアマゾン(AMZN)の株価の動きは冴えません。最近の四半期で驚異的な成長を遂げているにもかかわらず、株価はニュートラルに留まっており、今年に入ってからの上昇率はわずか4%に留まっています。この現状は買いのチャンスとしてアナリストから「買い」推奨が出ました。

ジェフリーズのアナリストであるブレント・ティル氏は6月16日、アマゾン株をフランチャイズ・ピックに指定し、「買い」の評価と株価の目標値4,200ドルを引き続き維持することを発表しました。

同氏はリサーチノートの中で、アマゾンは電子商取引の普及拡大と、利益率の高いクラウド事業や広告事業の成長加速の両方から恩恵を受ける可能性が高いと書いています。アマゾンの最近の業績から見ると、過去の基準に比して現在の株価は約10%のディスカウントとなっていると指摘しています。

パンデミックが終わって投資家が注目しなくなったことがあったり、小売店が通常の営業に戻ることでEコマースの成長が鈍化するといった懸念はあるものの、アマゾンの見通しはこれまで以上に良いとティル氏は述べています。

パンデミックによる行動の変化により、Eコマースの導入が恒常的に増加しており、また、アマゾンウェブサービスと広告の成長は、パンデミック時の売上高との比較による中核的な小売事業の短期的な減速を補って余りあるものだと見ているそうです。

ティル氏によると、米国の成人約700人を対象とした独自のショッピング習慣に関する調査では、パンデミックが始まって以来、60%の人がオンラインでの消費を増やしていることがわかったそうです。

また、そのうちの63%が、規制が解除された今もオンラインでの買い物を続けていると答えているそうで、その中でも「アマゾン」は突出しており、77%の消費者が規制解除後もオンラインでの消費を継続しているそうです。

一方、J.P.モルガンのアナリストであるダグ・アンムース氏は、6月16日にアマゾン・プライムについて深く掘り下げ、年間119ドルの価格で提供されているこのサービスが、年間約1,000ドルの価値を提供していると報告しました。

そのサービスの内容は、アマゾンで販売されている多くの商品を無料で、場合によっては当日中に届けるだけでなく、アマゾン・プライム・ビデオ、プライム・ミュージック、アマゾン・フレッシュとホールフーズの両方から食料品を届けることも含まれています。

同氏は、懸案のMGM買収やThursday Night Footballの配信権購入など、アマゾン・プライム向けコンテンツに多額の投資を行っていることに加え、アマゾン・ミュージックで提供しているポッドキャストも拡充していると述べています。また、米国の5,000以上の都市で車庫内配送を行うサービス「Amazon Key」が追加されています。

アマゾンは2018年にプライムの料金を99ドルから年間119ドルに引き上げて以来、値上げをしておらず、同氏は、早ければ2021年後半にも値上げが行われる可能性があると考えています。

海外からの加入者が増えることで、プライムの加入者数は昨年の2億人から2021年には2億3,750万人に増加するとアンムース氏は予測。アマゾンは現在の市場で海外の加入者数を5,000万人以上増やすことができ、時間をかけてさらに多くの市場を追加することができると述べています。2021年の加入者数は、米国内で約9,190万人、海外で約1億4,560万人になると予想しています。

アンムース氏は、アマゾン株について、オーバーウェイトの評価と4,600ドルの目標株価を繰り返しました。

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