ドアダッシュ 決算発表を受けて前日比20%増と暴騰

フードデリバリー企業、ドアダッシュ(DASH)が予想を上回る第1四半期の業績を発表したことで、株価は大幅に上昇しています。決算発表を受けて、アナリストによる強気のコメントが相次ぎ、ここ数カ月で価値の半分以上を失っていた株価が急騰しました。5月14日の取引では米国東部時間13時過ぎで前日比22%増の141ドルとなっています。

同社の第1四半期の売上高は、前年同期比198%増の11億ドルとなり、市場予想である9億9,900万ドルを上回りました。

マーケットプレイスの総注文額(GOV)は、222%増の99億ドルで、コンセンサス予想の90億ドルを大幅に上回りました。注文総数は219%増の3億2,900万件でした。

調整後のEBITDA(支払利息、税金、減価償却費および償却費控除前利益)は、4,300万ドルで、前年同期の7,000万ドルの損失から改善し、市場予想の2,300万ドルを上回りました。

また、ガイダンスも素晴らしいものでした。第2四半期の調整後のEBITDAは、損益分岐点から1億ドルの黒字になると見込んでおり、中間値の5,000万ドルは、従来のコンセンサス予想である2,200万ドルを上回ります。

通年では、調整後のEBITDAはゼロから3億ドルの範囲と見ており、こちらも中間値でコンセンサス予想の1億2,000万ドルを上回りました。

GOVを94億ドルから99億ドルの範囲と見ており、その中間値は前四半期比から小幅に減少していますが、ストリートのコンセンサス予想である770万ドルを上回っています。

通年では、GOVを350億ドルから380億ドルと予測しており、これはストリートのコンセンサス予想である326億ドルを上回っています。


ウェルズ・ファーゴのアナリスト、ブライアン・フィッツジェラルド氏は、ドアダッシュを「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」にアップグレードし、目標株価を165ドルから170ドルに引き上げました。

好調な四半期とガイダンスにより、投資家がグロース株からバリュー株に乗り換えたことによる株価への圧力を相殺できると考えています。また、現在の評価額(2022年の売上高予想の約8倍)は、2028年までのGOVの年間成長率が15%と予想されることから、持続可能なものであると考えています。


Truist SecuritiesのアナリストであるYoussef Squali氏も同様に、ドアダッシュの格付けを「ホールド」から「買い」に引き上げ、目標価格を180ドルから185ドルに引き上げました。

同社が厳しい下半期の売上高に直面しており、投資によって短中期的に利益率が抑えられる可能性が高いとしながらも、株価の急激な下落は「魅力的なエントリーポイント」を提供していると指摘しています。

また、ドアダッシュは、「米国での総市場シェアが50%を超えてトップに立っているにもかかわらず、同業他社よりも速い成長とシェアの拡大を続けている 」と述べ、「景気回復の逆風は、懸念されているほど強くないかもしれない 」と付け加えています。


J.P.モルガンのアナリストであるダグ・アンマス氏は、「ニュートラル」の評価と160ドルの目標株価を維持しつつ、好調な四半期と、景気回復に向けてビジネスに対する自信を深めていることを指摘しています。

「中核となるフードデリバリー分野でのリーダー的地位を強化する一方で、発売から1年も経たないうちにコンビニエンス分野でのリーダー的地位を確立するなど、新たな分野にも進出している」とし、来週火曜日にロックアップ期間が終了し、同社の株式の54%(約1億7,400万株)が取引可能になることも指摘しています。


オッペンハイマーのアナリストであるJason Helfstein氏は、同社に対する「パフォーム」の評価を維持しました。同氏は、このセクターに関心を持つ投資家に対して、2022年の売上予測の7.4倍で取引されているドアダッシュではなく、4倍で取引されているウーバー・テクノロジーズ(UBER)を選ぶよう提案しています。


エバーコアISIのマーク・マハニー氏も同様の懸念を抱いており、評価を「インライン」に据え置いています。「当社は、バリュエーション、保留中のロックアップ機関、限られた海外(および非食品)での採用などを理由に、引き続き様子見をしている」と書いています。

ピーク時には2022年の売上高の約13倍だった株価が、現在は8倍にまで低下していることは十分認識しているものの、他のフードデリバリーやライドシェアの銘柄と比較して、バリュエーションは依然として高いとしています。

ロックアップ期間の終了が迫っていることを指摘した上で、同社は食品以外の配送が広く普及しておらず、国際的な拡大への明確な道筋を示していないと述べています。

総合的に見て、ドアダッシュは強力なファンダメンタル資産だと思うものの、現在のリスクとリターンの設定は比較的バランスが取れていると考えているそうです。

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