5月4日の米国市場はなぜ下がったのか?考えられる4つの理由

ダウ平均は終盤なんとか持ち直して前日なみでしたが、S&P500は0.7%減、ナスダック総合は1.9%減と、米国の主要指数は大幅ダウンとなり、5月4日は投資家にとってひどい1日となりました。

特に大きな事象もなかったにもかかわらず、なぜこれほど下がったのか?

バロンズが考えられる4つの理由をあげています。

ジェローム・パウエルFRB議長の今後

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、もう1期指名されるのだろうか。馬鹿げた質問のように思えるかもしれませんが、どうやらそれは決まっていないようです。

ブルームバーグによると、バイデン大統領の経済諮問委員会のメンバーであるジャレッド・バーンスタイン氏は、パウエル氏が2期目に指名されるかどうかという質問に対し、「イエスでもノーでもない」と答えたそうです。

インフレの到来

インフレ率の上昇は投資家の最大の懸念事項であり、その兆候が現れているため、投資家は連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが早まるのではないかと神経質になっています。

5月3日に発表された製造業のデータによると、企業の投入コストは2008年以来最も急速に上昇しており、企業はコスト上昇分を顧客に転嫁していることが明らかになりました。供給の制約により、企業は需要を満たすことができず、価格が上昇しています。

もし消費者インフレが十分に高くなれば、FRBは現在の予定よりも早く利上げを行うことになるでしょう。

エバーコアのポートフォリオ戦略リサーチ部門の責任者であるデニス・デブッシェレ氏は、「投資家にとって供給懸念は大きな問題であり、インフレ/インフレーション期待は逆風になりつつある」と書いています。また、同氏は、投資家はFRBが現在予測しているよりも早く利上げを行うことを期待していると付け加えています。

パウエルへ議長の今後への懸念は、不確実性に拍車をかけることになると見られます。

割高な株価

S&P500の平均的な銘柄は、今後12ヶ月間の一株当たりの利益予測の22倍弱で5月4日の取引を開始しました。

将来のキャッシュフローの価値を低下させる要因であるインフレが発生しているため、多くのストラテジストはここからバリュエーションが低下する可能性があると考えています。

モルガン・スタンレーのストラテジストは、年末までにS&P 500の利益が20.2倍になると予想しています。

バリュエーションが高いと、株価は悪いニュースに対して特に脆弱になります。

テクノロジーセクターの急落

テクノロジーセクターは市場で最も割高なセクターの1つであり、5月4日に大幅に下落しています(テクノロジー・セレクト・セクターSPDR ETF (XLK)は1.8%減)。

S&P500の中で最大のウェイトを占めているため、このセクターが下がるとS&P500に大きな影響を与えます。

米国の主要3指数の中で最大の下げとなったナスダックは、ハイテクへの比重がさらに高く、時価総額が1兆ドルを超えるものがいくつもあります。

アップル(AAPL)-3.5%、マイクロソフト(MSFT)-1.6%、アマゾン・ドット・コム(AMZN)-2.2%と大手ハイテク株が大きく下がりました。

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