4月28日にショッピファイ（SHOP）が第1四半期の決算を発表しました。
売上高は、前年同期比110％増の9億8,860万ドルとなり、8億6,550万ドルという市場予想を1億ドル以上も上回りました。
商品総価値（GMV）は、前年同期比114％増の373億ドルでした。
調整後の1株当たり利益は2.01ドルで、市場予想（1株当たり73セント）の約3倍となっています。
全体の純利益は13億ドル（1株あたり9.94ドル）で、これには1月に上場した消費者金融の新興企業アファーム・ホールディングス（AFRM）への投資に伴う13億ドルの未実現利益が含まれています。
同社の発表によると、サブスクリプション・ソリューションの売上高は3億2,070万ドルで71％増加。これは、より多くのマーチャントがプラットフォームに参加したことによるものです。
また、マーチャントソリューションの売上高は、137％増の6億6,800万ドルで、GMVの増加に牽引されました。
当四半期末の現金、同等物、および市場性のある有価証券の残高は79億ドルで、前四半期の64億ドルから増加しましたが、これは当四半期に15億ドルの株式を提供したことが主な要因です。
同社は、6月期および通期の詳細な見通しを発表しませんでしたが、見通しに関するより一般的なコメントを記載し、ここから成長が緩やかになる可能性が高いと以前どおり警告しています。
「当社の2021年通年の見通しは、2月時点と変わらない前提に基づいています。すなわち、2021年に各国でワクチンの導入が進み、人々がより自由に移動できるようになると、全体的な経済環境が改善し、一部の消費者支出がオフラインの小売およびサービスに回帰する可能性が高く、2020年に加速したeコマースへの継続的な移行が、より正常な成長ペースに戻る可能性が高いと考えています」と、決算ニュースリリースで述べています。
また、同社は、米国政府が3月にコロナウイルス救済策を可決し、3月初旬に刺激策の支払い処理を開始したことに言及。この最新の刺激策による同社のGMVへの恩恵は、4月初旬に終わったと述べています。これらの要因を考慮すると、2021年は引き続き売上高の急成長が見込まれますが、2020年に比べて低い成長率となるそうです。
今年プラットフォームに新たに参加する加盟店の数は、2020年よりも少ないが、過去のどの年よりも多いと予想。しかし、2020年にマーチャントソリューションを牽引したGMVの急増が繰り返されるとは考えていないとしています。
また、2021年は積極的な支出を見込んでおり、営業費用の前年比の伸びが残りの期間を通じて四半期ごとに加速する中で、できる限り積極的に事業に再投資する計画だそうです。そのため、2021年通年の調整後営業利益は、2020年に達成した水準を下回ると予想しています。
市場予想を大幅に上回る決算の発表により、ショッピファイの株価は4月28日日中で前日を10％以上上回る1,277ドル近辺の価格で取引されています。