2月の調整以降、株価が低迷しているテラドック(TDOC)。同社の株価は2月19日以降、39.2%下落しています。
暴落といっていいほどの下げの理由としては、同社が決算説明会で投資家やアナリストに対し、今年の会員数の伸びはほとんど期待できないと述べたことや、アマゾン(AMZN)がバーチャルケアサービスの大幅な拡大を発表したことによるものと言われています。
このところのグロース株の復活にも乗り遅れた感のあるテラドックですが、アナリストの強気評価が出たことにより4月8日のマーケットでは久しぶりに上昇に転じました。
そんな評価を出したのが、パイパー・サンドラーのアナリストであるショーン・ウィーランド氏。テラドックを「オーバーウェイト」とし、目標株価を291ドルとする評価を明らかにしました。
この強気評価の裏付けとなったのが、テラドックが昨年秋に買収したリボンゴ・ヘルスが提供している健康モニタリングのためのアプリの使用動向。
ダウンロード数自体は、2021年第1四半期で8万700件と、2020年第1四半期から25%も減少したそうですが、継続的に使っているユーザーが増えているそうです。
同氏の分析によると、サービスの継続率や定着率を数値化したリテンションレートは、18年度の74%から19年度には83%、20年度には107%に改善したということです。
同氏はリボンゴだけで2021年に5億6800万ドルの売上を見込んでおり、テラドックが2021年に獲得すると見込んでいる5億6700万ドルをわずかに上回っていると推測しています。
2021年度の見込みは達成可能で、リボンゴ・ヘルスの買収によるシナジー効果が中期的には計画以上のものになるとしてウィーランド氏はテラドックの今後に強気の見方を示し、現在の低迷している株価は買いのチャンスであるとしています。
ファクトセットに登録されているテラドックを担当する29人のアナリストの現在の評価状況は、18人が「オーバーウェイト」または「買い」、10人が「ホールド」、1人が「売り」となっています。