トリップアドバイザー サブスク導入で急騰

トリップアドバイザーTRIP)が現在ベータ版で運営中の新サービス「トリップアドバイザー・プラス」がアナリストから高い評価を受けています。

このサービスは年間99ドルの会費を払って会員になると、ホテルや他のバケーションサービスのお得な情報にアクセスできるようになるもの。

サービスの肝となっているのは、会員がこのサービスで紹介されたホテルに予約を入れた場合、通常であれば間に入る業者(この場合はトリップアドバイザー)にホテル側から支払われる仲介手数料が、予約を入れた会員に宿泊料金の割引の形で還元されることです。

宿泊料金の割引以外にもウェルカムギフトや無料の食事など、特別な特典が一部のホテルからは提供されるそうです。

シティのアナリストであるジェイソン・バジネット氏は3月1日、このサービスを高く評価してトリップアドバイザーの株をニュートラルから買いにアップグレード。目標価格をそれまでの29ドルから62ドルにアップさせました。新サービスで1,000万人の会員を獲得し、「利益率の高い売上10億ドルを新たに創出できる」と賞賛しています。

トリップアドバイザーは近年ビジネスモデルをオンライン旅行コニュニティサイトから予約サイトにシフト。ブッキング・ホールディングス(BKNG)やエクスペディア(EXPE)などのオンライン旅行代理店との競争にさらされ、この6年間あまりは売上が低迷していました。

バジネット氏の推定によれば、そのサイトを通じてホテルが予約された場合、オンライン旅行代理店に入る手数料は13%だそうです。ホテル予約の35%を占めるという750ドル以上の予約だった場合、100ドルがオンライン旅行社に支払われますが、トリップアドバイザー・プラスの会員の場合は100ドルが割り引かれ650ドルの宿泊費となります。宿泊料金が高額な富裕層であればあるほど魅力的なサービスと言えるでしょう。

トリップアドバイザーのコロナ禍前の年間売上高は約15億ドルでした。もし、新しいサービスで10億ドルの売上を新たに創出できれば、ゲームチェンジャーとなります。

売上が定期的でかつ安定しており不況時にも強いため、サブスクリプションモデルを持つ企業にはプレミアム評価をウォール街は与えます。

バジネット氏は新しいサービスの導入によりトリップアドバイザーの売上は2023年には16億ドルを越えると予想。導入しなければ、2023年になっても2019年レベルを越えられないだろうとしています。

この評価を受けトリップアドバイザーは3月2日に急騰、終値は前日比+6.7%の52.64ドルとなっています。

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