テラドック 会員増加数鈍化懸念をきっかけに急落

テラドックTDOC)が2月24日に発表した2020年10~12月期の売上高は前年同期比2.4倍の3億8300万ドルと市場予想の3億7800万ドルを上回りました。

年間でも2020年の売上高は11億ドルで、2019年の5億5,530万ドルから2倍増えています。

しかし、同業のリヴォンゴ・ヘルスの買収・統合に伴うコストを計上したことで最終損益は3億9400万ドルの赤字。赤字額が前年の1900万ドルから大きく膨らみました。1株損益は3.07ドルの赤字と市場予想(0.26ドルの赤字)を大きく下回っています。

2021年の売上高を19億5000万ドルから20億ドルと予想しており、アナリストの売上予想20億ドルにマッチしています。

決算発表のあと、アナリストが問題にしたのが有料会員数の伸びです。
決算書には2021年の有料会員数は5,200万人から5,400万人になる可能性が高いと書かれていますが、同社は2020年末時点で5,180万人の会員数を報告しており、2021年の会員の増加が予測の下限であれば、会員数がほとんど増えないことになります。

2019年に1,390万人、2020年に1,510万人増えた有料会員の増加が急に止まることは、いくらコロナ禍の収束を計算に入れているとしても異常です。

SVB Leerinkのアナリストであるステファニー・デイビス氏は、同社のガイダンスは非常に保守的であることが多いとして、「TDOCが当初のガイダンスで保守的な姿勢をとってきた長い歴史を考えると、見通しのニュアンスを過度に読み取ることには注意が必要であり、会員数の増加に関しては明らかに(経営陣が)保守的であることを指摘したい」としています。

テラドックのジェイソン・ゴレビッチCEOは、24日の投資家やアナリストとの電話会議でこの問題について話をしています。要旨としては、昨年爆発的な成長を遂げたために、その対応に追われており、早い段階での会員数の増加については、比較的保守的な見方をしているとのことです。

「会員数の継続的な増加については、私はとても、とても良いと感じています。」とも語っており、四半期単位ではなく数年単位で見ているとのことです。

会員数の伸びが懸念されるとして2月25日の市場では朝から前日比6〜7%のマイナスで推移していたテラドックですが、マーケット全体が下がるにつれて次第に下げ幅を大きくし、終値では前日比13.7%減の219.55ドルと大きく値を下げて終わっています。

テラドックの株価は今年に入ってから上昇を続けていました。先週は292.51ドルをつけて年初から46%アップするなど急騰しており、利益確定売りが出やすい状況になっていました。

25日に各社のアナリストが決算の発表を受けてテラドックの格付けを発表していますが、発表した7社全社がこれまでの評価を維持。「買い」推奨が6社。「ホールド」推奨が1社となっています。

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