エヌビディア 純利益53%増の好決算を発表

エヌビディアNVDA)が2月24日のマーケット終了後、2020年11月~21年1月期決算を発表しました。売上高が前年同期比61%増の50億300万ドル。純利益は53%増の14億5700万ドルで、2四半期連続で過去最高を更新しました。1株当たり利益は3.10ドルでした。

アナリスト予想は売上高48億2000万ドル、1株当たり利益2.81ドル。いずれも予想を大きく上回っています。

これで21年1月期通期の売上高は53%増の166億7500万ドル、純利益は55%増の43億3200万ドルとなりました。

セグメント別で見るとゲーム部門の売上高が最も多く、67%増の24億9500万ドルでした(アナリスト予想23億6000万ドル)。年末商戦期でゲーム用GPU(画像処理半導体)の販売が伸びたほか、ゲーム用GPUをマイニングに使う暗号資産(仮想通貨)用が増えたこともこのセグメントが増えた理由です。

一方で、ゲーミングカードの供給不足は今後も続く可能性が高いと、エヌビディアの最高財務責任者であるコレット・クレス氏は水曜日のカンファレンス・コールで述べています。

エヌビディアは先週、CMPと呼ばれる暗号資産(仮想通貨)のマイニング用に設計されたチップを発売することで、ゲーミングカードの品薄を緩和したいと発表しました。

クレスCFOによれば、第1四半期にCMPの売上高を約5000万ドルと見込んでおり、これでゲーム用GPUの供給不足を緩和したいようです。

ゲーム用のように高い再販価格がのぞめないため、マイニング業者はCMPを買わないだろうとの見方もありますが、クレスCFOはマイニング業者と相談した上で発売に踏み切ったとして売れることに自信を示しています。

もうひとつの柱であるデータセンター部門の売上高は97%増の19億300万ドルでした。こちらもアナリスト予想の18億5000万ドルを上回っています。

クラウド事業者に納める人工知能(AI)計算用の半導体が堅調だったためで、
ジェンスン・ファンCEOは、より多くの製品がスマートフォンのようになりつつある、つまり、最適に機能するためにデータセンターで動作するAIサービスとの通信を必要とする製品が増えていると説明しています。

また、20年4月にイスラエルの同業メラノックス・テクノロジーズを買収しており、同社を連結対象に加えたことも貢献しています(クレスCFOによればエヌビディア社全体の売上高の約10%を占めているとのこと)。

一方で、自動運転技術の開発に使う半導体など自動車部門の売上高は前年同期と比べて11%減の1億4500万ドル。映画スタジオなどプロの動画編集事業者向けの売上が7%減の3億700万ドルと、これらのセグメントはふるいませんでした。

現在進行中の21年2〜4月期は53億ドル前後の売り上げが予想されており、これは前年同期から71%の増加となります。決算発表前、アナリストは平均44.9億ドルの売上を予想していました。

決算発表前、同株をカバーしているアナリストのうち、32人がエヌビディアを「買い」、7人が「ホールド」、2人が「売り」と評価していました。平均目標価格は602.15ドルでした。

決算発表後の時間外では24日の終値から2.23%減の567ドル(7:59PM EST)で取引されています。

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