ロク(ROKU)は2月18日、第4四半期決算を発表しました。売上高は前年同期比58%増の6億4990万ドルで、アナリスト予想の6億1900万ドルを上回りました。
1株当たり利益は49セントで、これまたアナリスト予想の1株当たり5セントの純損失を大幅に上回りました。
第1四半期はロクにとって例年売上が落ちる時期ですが、経営陣は売上高を4億7800万ドルから4億9300万ドルの間と予想、4億6,300万ドルというウォール街の予想を上回りました。ただし、2021年全体については不確定要素が多いとして見通しは発表されませんでした。
この決算の発表を受けてアナリストが目標価格を引き上げています。19日のアナリスト平均目標価格は452.61ドルで、週初めの343.15ドルから大きく上がっています。
J.P.モルガン
J.P.モルガンのアナリスト、コーリー・カーペンター氏は目標価格を475ドルから525ドルに引き上げ。広告の視聴者数の伸びがパンデミック前の水準に戻ったことで、好調な業績をもたらしたとしています。
2020年に米国で販売されたスマートテレビの38%がロクのソフトウェアを内蔵したテレビだったそうです。
2021年については、第2四半期に59%の成長が見込まれるとのこと、ただし、下期についてはコロナ禍のあとで売上が伸びた2020年と比較されるため、伸び率は落ちるとしています。
ニーダム
ニーダムのアナリスト、ローラ・マーティン氏は19日のノートで、目標株価を400ドルから550ドルに引き上げ、「買い」の評価を維持しています。
予想を上回るキャッシュフローの改善、広告事業におけるポジティブな兆候、海外でのビジネスチャンスなどを業績向上の理由にあげています。
「ロクはモバイル分野でのiOSやAndroid、ソーシャル分野でのフェイスブックのようなアグリゲーションプラットフォームとして評価されるべき」とし
こうしたプラットフォームを築き上げた成功者は、その仕組みから最も大きな利益を得るという要旨の見解を述べています。
シティ
シティリサーチのアナリスト、ジェイソン・バジネット氏は、「買い」の評価と460ドルの目標価格を維持しています。同氏は、同社の第1四半期の売上高と売上総利益の見通しの範囲がアナリストの予想を上回ったと指摘しています。
ウェドブッシュ
ウェドブッシュのアナリスト、マイケル・パヒュッテ氏も、目標価格 475ドル、「ニュートラル」の格付けを変えませんでした。
より多くの広告主がリニアTVからロクのようなプロバイダーにシフトしていることから、ロクの成長ペースは持続可能なものとなる可能性が高いと述べていますが、アナリストの高い期待と同社の高額なバリュエーションを考えると、株価は不安定な状態が続く可能性があるとしています。
長期的には、ロクの売上と利益の拡大は続くとし、急速に成長するユーザーベースと優れたターゲティング機能を持つロクが広告のデジタル化の恩恵を受けるとしています。
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