実質的に昨日、12月28日あたりから新年度に入った米国市場。これを機会にBeikoku-stockもポートフォリオの見直しを行いました。マイクロソフト MSFTの一部を売却、アピアン APPNを新たな株として本日(12/29)加えました。
アピアン APPNの会社概要
アピアンは、企業組織が強力な独自のアプリケーションを迅速に開発することを可能にする一流のローコードソフトウェア開発プラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS)を提供する。プラットフォームを使用することで、コーディングがほとんど必要ないあるいはノーコードの直感的なビジュアルインターフェイスを通じて、強力なエンタープライズクラスのカスタムアプリケーションの迅速かつ簡単な設計、構築、実装が可能となる。顧客は、ローコードプラットフォーム上に構築されたアプリケーションを使用して、新しいビジネスラインの立ち上げ、重要な従業員のワークフローの自動化、複合取引プラットフォームの管理、医薬品開発の迅速化、グローバル調達システムの構築を行っている。国内市場からの収益が大部分を占める。教育、保健、小売、テレコムおよびメディアなど、多様な業界に対応している。
出所:マネックス証券 銘柄スカウター
プログラミング言語の知識がなくてもサイトやアプリを作ることができる。米国発の技術トレンド「ノーコード」の雄として有名なのがアピアンです。
■ノーコード
「ジャバスクリプト」や「パイソン」などプログラミング言語を使った記述(コーディング)なしに、ウェブサイトやアプリケーションソフトを作成できる技術を指す。用意されたひな型から欲しい機能やデザインを選んだり、文章を入力したりと直感的な操作で作り上げられる。
日本経済新聞
直近の売上推移
四半期ごとの売上は右肩上がりですが、ずっと赤字が続いています。
EPS(1株あたり利益)推移
白丸がアナリストが見込んだEPS(1株あたり利益)。緑の丸が実績EPSですが、この4四半期ずっと専門家の見込みを上回っています。特に目覚ましいのが直近の第3四半期。アナリストの見込みを大きく上回り、EPS実績の推移でも抜きん出た数値となっています。
足元の現状
第3四半期決算の発表で会社側は、売上が前年同期比17%増の7700万ドルとなったことを明らかにしました。これはクラウドサブクリスプションの売上が40%増の3400万ドルと大きく伸びたことが要因。既存顧客の購入額の増加と、新規顧客を新たに獲得したことがもたらしたものです。
注目すべきは収益性の向上です。利益率の高いクラウドサブスクリプションの事業に占める割合が高くなっていることがもたらしています。
また、手元資金が2億5000万ドルと潤沢なことも大きな強み。赤字が続いてはいますが、このおかげで事業拡大の資金調達が可能となっています。
今後の展望
DXの進展により、多くの企業が業務をデジタル化し、クラウドに移行するようになっています。モバイルアプリは、あらゆる規模の企業にとっての必需品となりつつあります。
これを受け、世界のモバイルアプリ市場は2018年の1,060億ドルから2026年には4,070億ドルに急成長することが見込まれています。
このアプリを自分たちで迅速かつ容易に構築できるノーコードソフトウェア開発プラットフォームは今後10年間大きなブームになると期待されます。
競合も多くありますが、アピアンほどなんでもそろったプラットフォームを提供できる会社は多くありません。
最近の決算説明会で会社側はその優位性をこう説明しています。
上位10社のライフサイエンス企業のうち9社、上位10社の資産運用会社のうち6社、上位10社の銀行のうち5社、そして100以上の政府グループを含む、グローバルな組織が当社のテクノロジーを利用しています。
現在、アピアンのTAM(獲得可能な最大市場)は359億ドルと見られます。それが2024年までには1,336億ドル、3.7倍に膨らむと予想されています。
この前の決算発表で明らかにされた2020年の通期売上高予想は14%増の2億9,700万ドル。足元のTAMの1%にも満たない数字です。
その優位性を考えるとアピアンの前には広大な市場が広がっていると言えるのです。
購入の狙い
市場の拡大とシェアの拡大を考えれば、アピアンは今後急速に株価が上昇して行くことが期待されます。10年間で低くく見ても5〜6倍。うまく行けば10倍になることも十分可能と判断して今回購入に踏み切りました。