グーグルがAI投資を加速!アルファベット決算で株価急騰

アルファベット(GOOGL)の株価は、第3四半期決算の発表を受けて10月30日のプレマーケットで急騰しました。1株当たり利益は2.87ドルと市場予想の2.26ドルを大幅に上回り、売上も前年同期比16%増の1,023億ドルに達しました。AI関連の事業強化が業績を押し上げ、同社は「AIの敗者」から「勝者」へと評価を変えつつあります。

AIデータセンター投資を9,200億ドルに引き上げ

アルファベットは2025年のAIデータセンター投資額を従来計画の850億ドルから920億ドルへ引き上げました。AIインフラへの支出拡大はグーグルクラウドの成長を後押しし、今後も「大幅な増加」が見込まれるとしています。生成AIモデルの需要急増や大規模データ処理の拡張に対応するため、同社はAIサーバーや半導体への長期的な投資を加速しています。

クラウド事業の利益率が24%に上昇

グーグルクラウドの売上は前年同期比34%増加し、営業利益率も17%から24%へ改善しました。特にAI関連のインフラサービスや法人向けのクラウド契約が伸びており、マイクロソフト(MSFT)のAzureやアマゾン(AMZN)のAWSと並ぶ成長を見せています。アルファベットの新たな収益の柱として、クラウド部門の存在感は一段と強まりました。

広告事業は依然として収益の主力

アルファベットの売上の約85%は依然として広告とサービスが占めています。検索とYouTube広告は二桁成長を維持し、Android関連事業も堅調でした。一方で、第三者向け広告ネットワークの売上は減少を続けており、オープンウェブのトラフィック減少が影響しています。この部門は米司法省による反トラスト訴訟の中で分離の可能性も指摘されています。

利益率の低下も欧州罰金を除けば堅調

第3四半期の営業利益率は30.5%とやや低下しましたが、欧州委員会の35億ドル罰金を除けば33.9%に改善します。基礎的な収益力は依然として強く、AI投資拡大によるコスト増を吸収できるだけの利益体質を維持しています。

キャッシュフローは堅調、債券発行で資金確保

アルファベットの過去12か月間の営業キャッシュフローは1,500億ドルに達しましたが、巨額の設備投資が続くためフリーキャッシュフローは横ばいとなりました。そのため、同社は2025年5月に125億ドルの社債を発行し、AI投資資金を確保しています。現金および短期投資資産は980億ドルと潤沢で、財務基盤は極めて安定しています。

AI競争で存在感を取り戻すグーグル

AI分野では、オープンAIやマイクロソフトなどが先行していましたが、グーグルはクラウドと検索の両軸で再びリーダーシップを取り戻しつつあります。自社開発のAIモデル「Gemini」や、YouTubeの生成AIツールなど、実用化段階に入った製品も増えています。株価は年初来で41%上昇し、AIインフラと広告の二本柱が成長を支えています。

*過去記事 アルファベット GOOGL

🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG