アマゾン(AMZN)が次世代AI向けの巨大インフラを完成させました。人工知能市場の成長が加速する中、クラウド事業AWSにとって大きな追い風となる可能性があります。
アマゾンが「世界最強」のAIコンピューターを完成
アマゾンはAI向けインフラ「Project Rainier」の構築を完了したと発表しました。このプロジェクトでは、50万個近い独自AIチップ「Trainium 2」が使われています。
アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、これを「AIモデル学習用として世界で最も強力なコンピューター」と説明しています。AI競争が激化する中で、AWSの競争力を示す重要な発表になっています。
アンソロピックが活用、年内に100万チップ超へ
人工知能スタートアップであるアンソロピックは、このハードウェアを活用して自社AIモデル「Claude」を開発しています。年末までに100万個以上のTrainium 2チップを使用する見通しです。
アンソロピックは2021年に元オープンAIのエンジニアによって設立され、急成長を続ける企業です。
資金面でもアマゾンとアルファベットが支援
アマゾンはアンソロピックへ最大80億ドルの投資を約束しています。
一方、アルファベット(GOOGL)は約30億ドルを出資しており、AIスタートアップをめぐる米大手企業の戦いが激しさを増しています。
2025年9月にはアンソロピックが新たに130億ドルの資金調達を実施し、評価額は1,830億ドルに達しました。
AWS成長への期待と市場の視線
アマゾンはまもなく決算を発表します。特に注目されるのはクラウド事業AWSの成長率です。アナリスト予想では約18%成長が期待されており、20%に届けば強気材料となります。
レイモンド・ジェームズのアナリストは「Project Rainierの初期の成功は評価できるが、競合も依然として強力」とコメントしており、今後の顧客拡大が焦点となっています。
株価への影響:安心感が広がる展開
ニュースを受けてアマゾン株は10月29日の米国市場で小幅ながら上昇しています。AI向けデータセンター需要が急拡大する中、AWSの独自チップ戦略が順調に進んでいることが確認されたためです。
まとめ:AI×クラウドでアマゾンは再加速へ
・独自AIチップを活用した世界最大級のAIコンピューターが稼働
・アンソロピックとの連携拡大でAI競争力が向上
・AWSの売上成長が株価のカギ
・AI投資競争はアルファベットなど大手との戦いが続く
AI市場の爆発的な需要の中で、アマゾンが次の成長フェーズに向けて着実に動いています。
*過去記事はこちら アマゾン AMZN
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