アルファベット株が急騰!AIクラウド好調で決算が市場予想を大幅超え

アルファベット(GOOGL)の株価は、2025年10月29日の取引終了後に急上昇しました。第3四半期の決算が市場予想を大幅に上回ったためです。1株当たり利益は2.87ドルと、ファクトセット調べの市場予想の2.26ドルを上回り、前年の2.12ドルから増加しました。売上は1,023億ドルと、予想の999億ドルを上回り、前年同期比で16%増加しました。

アルファベットの株価は決算発表後、時間外取引で5%上昇しました。

営業利益率は低下も、欧州委員会の罰金を除けば堅調

アルファベットの第3四半期の営業利益率は30.5%で、アナリスト予想を下回り、前年の32.3%から低下しました。ただし、欧州委員会による35億ドルの罰金を除けば、営業利益率は33.9%と健全な水準を維持しています。

グーグルクラウドの成長が顕著に

クラウド部門であるグーグルクラウドの売上成長率は前年同期比34%に達しました。特に注目されるのは営業利益率で、前年の17%から24%へと大きく改善しています。AI関連のサーバーレンタル需要が業績を押し上げており、クラウド事業はアルファベットの新たな収益源として存在感を強めています。

広告とサービス事業は堅調に推移

広告とサービスの分野では引き続き安定した成長を維持しています。ただし、第三者向け広告ネットワークでは売上減少が続いており、オープンウェブ上のトラフィック減少が影響しています。この部門は、米司法省が進める反トラスト訴訟の中で分離の可能性があるとみられています。

アルファベットの売上の約85%は高利益率の広告およびサービス事業に依存していますが、AIやクラウド分野の急成長により、全体の収益構造が変化しつつあります。

クラウド投資が収益を圧迫も、AI競争で優位に

アルファベットは2024年に530億ドル、2025年には850億ドルをAIデータセンター建設に投資する計画です。この巨額投資により、グーグルクラウドの拡大を進めていますが、広告事業に比べて利益率が低いため、全体の利益成長率は鈍化しています。

実際、グーグルクラウドの上半期の営業利益率は19%であるのに対し、広告およびサービス部門は41%となっています。つまり、アルファベットは高成長を優先するために利益率の一部を犠牲にしている状況です。

財務基盤は堅牢、AI時代への備え進む

アルファベットは過去12か月間で営業キャッシュフローが1,300億ドルを超えていますが、巨額の設備投資によりフリーキャッシュフローは前年から20%減少しました。そのため、同社は2025年5月に125億ドルの社債を発行しています。もともと負債の少ない企業であり、現金および短期投資資産は950億ドルに上るため、財務基盤は非常に安定しています。

アルファベットの株価は2025年に入り41%上昇しており、AI分野での積極的な投資とクラウドの収益拡大が今後の成長を支える要因となっています。

*過去記事 アルファベット GOOGL

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