エヌビディア(NVDA)のCEOジェンスン・フアン氏は、量子コンピューティングが今後、従来型プロセッサーと密接に連携しながら発展していくと強調しています。さらに、ロボタクシー事業でも大きな前進があり、投資家からも注目が集まっています。
量子コンピューターとGPUの直接接続が未来になる
エヌビディアがワシントンD.C.で10月28日に開催した開発者会議「GTC」で、フアン氏は量子コンピューターの将来像について語りました。
同氏は「量子コンピューターとGPUスーパーコンピューターを直接つなぐ必要がある」と述べ、新技術「NVQLink」を発表しました。量子プロセッサーとGPU、CPUを超高速で接続するためのインターコネクト技術です。
この技術により、エラー修正支援や「どのAIアルゴリズムをどの処理系で動かすべきか」という最適化が可能となります。量子と古典コンピューターは競合ではなく共存する形で進化していくという考え方です。
多くの量子企業が支援を表明
フアン氏によれば、17社の量子コンピューティング企業がNVQLinkを支援しています。
リゲッティ・コンピューティング(RGTI)とイオンキュー(IONQ)もその中に含まれています。いずれも量子技術に特化した企業で、2025年は株価が大きく上昇した銘柄として投資家の関心が高まっています。
量子技術が本格実装されるタイミングは未発表ですが、インフラ整備が進むことで市場全体の期待値はさらに高まりそうです。
エヌビディア株は最高値更新へ
今回の発表を受けて、エヌビディア株は28日の米国市場で4%超の上昇となり、最高値更新ペースに入っています(米国東部夏時間14:30現在)。
AI需要拡大に加え、量子コンピューティング分野での存在感も強めており、長期的な成長が意識されています。
ウーバーとの提携で10万台のロボタクシー導入へ
また、ウーバー(UBER)と自動運転ロボタクシーの大規模プロジェクトで提携していることをフアン氏は明らかにしました。エヌビディアのAIインフラをベースにした10万台のロボタクシーが2027年に投入予定とのことです。
フアン氏は「ロボタクシーは、より安全・クリーン・効率的な移動の未来を象徴する存在」と語り、移動産業全体を大きく変革していくことを示唆しています。
まとめ:量子×AI×自動運転で次の成長フェーズへ
エヌビディアは、AI半導体のリーダーとしての地位を保ちながら、量子コンピューティングと自動運転という次の成長領域にも積極的に進出しています。
今回のNVQLinkは、量子時代に向けたコンピューティングインフラの基盤となる可能性が高いと考えられます。
量子とAIが融合する未来において、エヌビディアは中心的役割を担い続ける展開になりそうです。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA
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