マイクロソフト(MSFT)が新たなオープンAIとの提携契約を10月28日に発表し、株価が上昇しています。今回の契約は、マイクロソフトの投資家にとって長期的な成長が期待できる内容となっています。
新契約でマイクロソフトの27%出資が1,350億ドルの評価
マイクロソフトはオープンAIに対して27%の持分を保有していますが、今回の合意によりその評価額が約1,350億ドルに引き上げられました。知的財産の利用権も2032年まで延長され、AI技術の競争力維持につながる内容です。
アナリストからは、今後のオープンAIの成長の恩恵を得られることが投資家の安心材料になったと指摘されています。発表を受け、マイクロソフトの株価は28日午前の取引で約2%上昇しました。
マイクロソフトにとって大きな懸念材料が解消
これまでマイクロソフトは、オープンAIが非営利組織を基盤としていたため、利益確保に制約があることが懸念されていました。今回の契約では、マイクロソフト株主にも将来リターンを享受できる柔軟性が加わったと評価されています。
また、オープンAIが人工汎用知能(AGI)に到達した場合、マイクロソフトが収益分配を受け取れなくなる条件が設けられています。これは技術到達点を基準にした新しいビジネスモデルといえます。
クラウド独占がなくなり競争環境が変化
今回の契約では、オープンAI側にも柔軟性が広がっています。非API製品については、利用するクラウドプロバイダーに制限がなくなり、オラクル(ORCL)など他社との連携も可能になります。
一方で、オープンAIはAzureサービスへの追加投資として2,500億ドル相当の利用をコミットしました。クラウド事業の成長にも貢献する内容です。
ソフトバンクの出資が解禁へ
さらに、ソフトバンクによる最大300億ドル規模の投資が実行可能となり、オープンAIの事業拡大の資金面も強化されました。
マイクロソフトは既に130億ドル以上を出資していますが、従来の利益上限モデルが見直され、将来的なリターンの上昇が見込める状況になっています。
エヌビディアと並ぶAI市場の主役として期待
AIモデルの開発競争は激化しており、特にエヌビディア(NVDA)関連銘柄が注目を集めてきました。しかし今回の提携強化により、マイクロソフトはAIエコシステムの中核プレイヤーとして存在感をより強めています。
アナリストは、旧モデルでは1株あたり利益に約0.6ドルの押し下げ効果があったと分析しており、新体制に移行することで利益改善も期待されています。
まとめ
マイクロソフトはAI分野での優位性を確固とするため、オープンAIとの関係をより戦略的なものへと進化させています。
投資家にとっては、AIによる長期成長機会を取り込める新たな評価材料となり、今後の株価にも注目が集まります。
*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT
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