10月23日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2025年10月23日(木)の米国株式市場は上昇しました。ダウ平均は144ドル高(0.3%)、S&P500は0.6%高、ナスダックは0.9%高と、最高値圏に接近しました。2年債利回りは3.48%、10年債は3.99%に上昇。政府閉鎖の影響で遅れていた9月CPIは24日朝に発表予定です。

以下は、23日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

ディーウェーブ・クアンタム (QBTS)

株価変動: +13.81%
詳細: ディーウェーブ・クアンタムは量子アニーリング方式を用いた量子コンピュータを開発・提供する企業です。米商務省が量子コンピューティング企業への出資を検討しているとの報道を受けて株価が急騰しました。商務省はこの報道を否定しましたが、同業他社にも買いが広がり、セクター全体が上昇しました。
*関連記事「量子コンピューター銘柄が急騰!米政府が出資検討、トランプ政権の新戦略とは

ダウ (DOW)

株価変動: +12.95%
詳細: ダウは基礎化学品や素材を世界展開する大手化学メーカーです。第3四半期は1株当たり19セントの調整後損失を計上しましたが、予想の31セントの損失より良好でした。業界全体での需要低迷が続く中でも、CEOのジム・フィッタリング氏は「当社はこの環境を乗り越える強固なポジションにある」と述べ、投資家の信頼を集めました。

ラスベガス・サンズ (LVS)

株価変動: +12.39%
詳細: ラスベガス・サンズはマカオとシンガポールに強みを持つ統合型リゾート運営企業です。第3四半期の調整後1株当たり利益が0.78ドルと予想の0.62ドルを上回り、売上は前年同期比24%増の33億3000万ドルに達しました。観光需要の回復が続くアジア市場での好業績が評価されました。

ウエスト・ファーマシューティカル・サービシズ (WST)

株価変動: +10.92%
詳細: ウエスト・ファーマシューティカル・サービシズは注射剤容器や医療用パッケージングを手がける企業です。通期見通しを上方修正し、調整後EPSを7.06〜7.11ドル(従来予想6.65〜6.85ドル)と発表しました。医療・製薬業界での需要拡大が成長を牽引しました。

メドペース・ホールディングス (MEDP)

株価変動: +9.12%
詳細: メドペース・ホールディングスは製薬企業の臨床試験を支援するCRO(開発受託機関)です。第3四半期の1株当たり利益は3.86ドルで予想を上回り、売上は6億5990万ドルでした。通期売上見通しを17.6〜20%増に上方修正し、医薬品開発市場での成長が続いています。

ハネウェル・インターナショナル (HON)

株価変動: +6.81%
詳細: ハネウェル・インターナショナルは航空宇宙・ビル制御・先端材料を扱う多角化工業企業です。第3四半期の利益は1株当たり2.82ドルで予想の2.57ドルを上回り、売上も104億ドルと堅調でした。航空宇宙部門の好調が業績を押し上げました。

アメリカン航空 (AAL)

株価変動: +5.62%
詳細: アメリカン航空は米国を代表する大手航空会社です。第3四半期の赤字幅が予想より小さく、売上も市場予想を上回りました。さらに通期ガイダンスを上方修正し、第4四半期での黒字転換見通しを発表したことが投資家心理を改善させました。

スノーフレーク (SNOW)

株価変動: +4.68%
詳細: スノーフレークは、クラウドベースのデータウェアハウスサービスを提供するソフトウェア企業です。JPモルガンが、「オーバーウェイト(買い)」の投資判断を再確認し、目標株価を255ドルと設定しました。AIエージェントの普及が企業のデータ戦略を変革するなか、その恩恵を最も受ける企業の一つとして評価されています。
*関連記事「スノーフレーク株が再評価!JPモルガンが「AI時代の主役」と太鼓判

ラム・リサーチ (LRCX)

株価変動: +4.45%
詳細: ラム・リサーチは半導体製造装置の世界大手です。第1四半期の調整後EPSが1.26ドルで予想を上回り、売上も前年同期比で増加しました。半導体設備投資の回復期待が株価を支えました。

テスラ (TSLA)

株価変動: +2.28%
詳細: テスラは電気自動車とエネルギー関連事業を展開する米国企業です。第3四半期は純利益が37%減少したものの、売上は281億ドルで予想を上回りました。自動車部門の売上は212億ドルで、税控除終了前の駆け込み需要が寄与しました。
*関連記事「テスラ決算発表で株価3%下落 マスク氏は強気姿勢を維持

IBM (IBM)

株価変動: -0.87%
詳細: IBMはクラウドとAIに注力する老舗IT企業です。第3四半期の売上高は163億3000万ドルで予想を上回り、EPSも2.65ドルと好調でした。しかし、年初からの株価上昇が続いていたため、決算発表後は利益確定売りが出ました。
*関連記事「IBM決算で明暗 AI好調もRed Hatの減速が株価を圧迫

モデルナ (MRNA)

株価変動: -2.23%
詳細: モデルナはmRNA技術を用いたワクチンや治療薬を開発するバイオ医薬品企業です。CMV感染症予防ワクチンの開発を中止すると発表し、失望売りが出ました。第3相試験の有効性が目標値を大きく下回ったことが背景です。

Tモバイル (TMUS)

株価変動: -3.26%
詳細: Tモバイルは米国の大手通信事業者で、ポストペイド契約に強みがあります。第3四半期の契約者純増数は過去最高の230万人を記録しましたが、景気減速懸念が株価の重荷となりました。

サウスウエスト航空 (LUV)

株価変動: -6.25%
詳細: サウスウエスト航空は米国最大の格安航空会社です。第3四半期は0.11ドルの黒字(予想は赤字)を計上し、売上は過去最高の69億5000万ドルでした。しかし、市場の高い期待を満たせず株価は下落しました。

モリナ・ヘルスケア (MOH)

株価変動: -17.49%
詳細: モリナ・ヘルスケアは低所得者層向け医療保険サービスを提供する企業です。第3四半期の純利益は前年の3億2600万ドルから7900万ドルに減少し、調整後EPSも予想の3.90ドルを大きく下回る1.84ドルとなりました。通期ガイダンスを再び引き下げたことで株価は急落しました。

*過去記事 株価変動

🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG