2025年10月8日(水)の米国株式市場では、S&P500とナスダック総合指数が政府閉鎖が2週目に入る中で再び最高値を更新しました。S&P500は0.6%、ナスダックは1.1%上昇し、年内でそれぞれ33回目、32回目の最高値更新となりました。
ハイベータやグロース株が買われた一方で、エネルギーや生活必需品などは軟調。AI関連株も上昇を続け、リスク選好が回復しました。FRBの議事要旨は市場の利下げ観測を崩さず、ドル高が進行しました。
以下は、8日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD)
株価変動: +11.37%
詳細: 半導体メーカーで、パソコン用・サーバー用CPUやGPUを設計・販売しています。オープンAIとの提携報道をきっかけに大幅に上昇しています。過去3日間で40%超上昇し、これは2016年4月以来となる3日間での最大上昇率です。
*関連記事「AIラリー再開!AMD株が3日で40%上昇した理由」
デル・テクノロジーズ (DELL)
株価変動: +9.05%
詳細: パソコンやAIサーバーを手がけるデル・テクノロジーズは、長期業績見通しの上方修正を発表しました。特にエンタープライズおよび政府関連向けのAIサーバーの需要が強く、アナリスト評価も相次いで引き上げられました。米国みずほは目標株価を170ドルに引き上げ、シティやJPモルガンもこれに追随しています。
*関連記事「デル・テクノロジーズ株が急騰 AIサーバー戦略が市場の信頼を獲得」
ASTスペースモバイル (ASTS)
株価変動: +8.63%
詳細: 衛星通信を手がけるASTスペースモバイルは、ベライゾンと提携し、米国内で宇宙ベースのセルラーブロードバンドサービスを提供する計画を発表しました。ライバルであるイーロン・マスクのスターリンクに対抗する構図で、宇宙通信市場への注目が集まりました。
フリーポート・マクモラン (FCX)
株価変動: +5.31%
詳細: 銅・金を中心に扱う大手資源企業フリーポート・マクモランは、銅価格の上昇期待から買われました。シティは同社株を「買い」に格上げし、目標株価を48ドルに据え置きました。銅価格は2026年前半に1トンあたり12,000ドル(約6ドル/ポンド)に達するとの予想が強材料となっています。
オラクル (ORCL)
株価変動: +1.54%
詳細: エンタープライズ向けソフトウェアとクラウドサービスを提供するオラクルは、前日にエヌビディア製チップのレンタル損失が報じられたことで下落していましたが、この日は反発。1億ドルの損失報道が悪材料出尽くしと見なされ、買い戻しが入りました。
*関連記事「オラクル株に23%の上昇余地、米国みずほ証券が強気継続」
テスラ (TSLA)
株価変動: +1.29%
詳細: 電気自動車のリーディングカンパニーであるテスラは、3万ドル台での新型モデル「モデルY」と「モデル3」の投入を発表しました。標準モデルYは約39,900ドル、モデル3は36,900ドルからの価格設定で、より手ごろな価格帯での市場拡大を狙っています。前日の下落からの反発も加わり、株価は上昇しました。
エクィファックス (EFX)
株価変動: +0.71%
詳細: クレジットレポート大手のエクィファックスは、ライバル企業FICOの価格引き上げに対抗し、自社のVantageScore 4.0価格を大幅に引き下げると発表。この戦略的な価格施策が評価され、株価は小幅ながら上昇しました。
フェア・アイザック (FICO)
株価変動: -9.82%
詳細: 「FICOスコア」で知られる信用スコアリング企業フェア・アイザックは、エクィファックスによる価格引き下げ発表を受け、競争激化懸念から急落しました。FICOは新たな価格モデルを発表し、クレジットビューローを介さずにスコアを提供できる体制を整えた矢先のことで、ビジネスモデルへの懸念が高まりました。
*過去記事 株価変動
🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇