2025年に入り株価が大きく上昇していたアプラビン(APP)ですが、10月6日の米国市場で突如14%も下落しました。その背景には、米証券取引委員会(SEC)による調査報道があると、ブルームバーグが報じています。
アプラビンとはどんな会社か?
アプラビンは、スマートフォンアプリの収益化(マネタイズ)を支援する広告技術を提供する企業で、ゲームアプリを中心に広告運用やインストール最適化などを行っています。2025年に入ってからの株価は一時81%も上昇し、S&P500銘柄の中で12位のパフォーマンスを記録していました。9月にはS&P500指数に新規採用されたばかりです。
SECの調査報道が株価に与えた影響
ブルームバーグの報道によれば、SECは同社の「データ収集活動」に関心を寄せているとされています。ただ違法行為が認定されたわけではなく、あくまで調査段階とのことです。
アプラビンの広報は「規制当局とのやりとりは定期的に行っており、重要な進展があれば適切なチャネルを通じて公表する」とコメントしています。
過去にも短期的な下落があった
実は2025年2月にも、ショートセラーによる「強制的なアプリインストール」や「メタ・プラットフォームズ(META)からのデータ流用」といった疑惑により株価が急落した経緯があります。当時もCEOのアダム・フォロウギ氏がブログで「AIモデルによる広告最適化が成功の鍵であり、不当な中傷だ」と反論しています。
今後の注目ポイント
今回の株価下落は、アプラビンにとって2025年初来の大きな試練の一つといえそうです。SECの調査が本格的な措置に発展するのか、それとも単なるヒアリングに留まるのか、引き続き注視が必要です。
また、データ収集やアプリ広告の透明性に関する規制強化が業界全体に影響を及ぼす可能性もあるため、他のアドテク企業の動向にも注目が集まりそうです。
*過去記事「S&P500で四半期トップのアプラビン、株価2倍の先にある成長とは」
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