2025年10月6日、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の株価が23.71%も急騰しました。これを受けて、米大手証券会社ジェフリーズはAMDの投資格付けを「買い」に引き上げました。株価急騰の背景には、オープンAIとの大型契約が影響しています。
オープンAIとの契約が株価を押し上げる
AMDはオープンAIとの間で、最大6ギガワット相当のGPUを供給する契約を発表しました。この契約はまだ拘束力のあるものではありませんが、ジェフリーズは「1000億ドルを超える売上につながる可能性がある」と試算しています。AMD自身も「1ギガワットあたり数百億ドル規模の売上になる」と説明しており、AIインフラ需要の急拡大を背景に大きな期待が寄せられています。
AI投資の加速と他企業への影響
オープンAIはAMDだけでなく、エヌビディア(NVDA)、オラクル(ORCL)、SKハイニックス、サムスンなど複数の企業と大型契約を進めています。これはAI向けの計算能力確保が「土地の取り合い」のような状況に突入していることを示しています。データセンターの容量確保とGPU調達は今後も加速するとみられます。
アナリストの見解と株価目標の大幅引き上げ
ジェフリーズはこれまでAMDの株価目標を170ドルに設定していましたが、今回一挙に300ドルに引き上げました。これはウォール街で最も高い水準です。一方で、ゴールドマン・サックスは150ドル、ドイツ銀行やウェドブッシュも200ドル以下の目標を維持しており、評価は割れています。
ジェフリーズのアナリストは「我々はめったにこのような対応をしないが、AI需要の急拡大を見誤った」と述べ、事実上の謝罪を表明しました。AMDの株価は10月6日の終値で203.71ドルとなり、市場の予想を大きく上回る動きを見せています。
今後の注目点
今回のAMDの株価急騰は、AIインフラ需要の爆発的拡大を象徴しています。オープンAIの大型調達は業界全体に影響を与えており、エヌビディアやマイクロン・テクノロジー(MU)などの関連銘柄も今後注目されます。投資家にとっては、AI分野における「次の勝者」が誰になるのかを見極める局面に入ったといえます。
*過去記事はこちら AMD
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