2025年9月29日(月)の米国株式市場は上昇し、ダウ平均は69ドル高(+0.2%)、S&P500は+0.3%、ナスダックは+0.5%を記録しました。政府機関閉鎖リスクがくすぶる中でも、市場は底堅く推移。特にテクノロジー株が堅調でしたが、月初の高値からはやや下落しています。注目の9月雇用統計は金曜日発表予定ですが、閉鎖の影響が懸念されています。
以下は、29日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
メルス (MRUS)
株価変動: +35.97%
詳細: メルスは、がん領域に特化した抗体医薬品を開発するオランダのバイオテクノロジー企業です。デンマークの大手製薬企業Genmabが同社を約80億ドルで買収すると発表し、株価は急騰しました。買収額は1株あたり97ドルで、メラスのパイプラインがGenmabの戦略に合致するとの評価がなされています。
ロビンフッド・マーケッツ (HOOD)
株価変動: +12.27%
詳細: ロビンフッドは、株式や仮想通貨などの個人投資を容易にするアプリを提供する米国のフィンテック企業です。新サービス「Robinhood Banking」の外部顧客向け提供開始が発表され、事業拡大と収益成長への期待が高まりました。
ウェスタン・デジタル (WDC)
株価変動: +9.23%
詳細: ウェスタン・デジタルは、HDDやSSDといったデータストレージ製品の大手メーカーです。モルガン・スタンレーが目標株価を大幅に引き上げたことを受け、株価は大きく上昇しました。データセンター需要の回復が背景とされています。
エレクトロニック・アーツ (EA)
株価変動: +4.50%
詳細: エレクトロニック・アーツは、人気ゲーム「FIFA」シリーズや「バトルフィールド」などを手がける米国の大手ゲーム開発・販売企業です。サウジアラビア政府系ファンドを含む投資家グループによる買収が発表され、1株210ドルの全額現金による非公開化案が提示されたことで株価が急騰しました。
*関連記事「エレクトロニック・アーツが総額550億ドルで非公開化へ、サウジPIFなどが買収」
ラムリサーチ (LRCX)
株価変動: +2.15%
詳細: ラムリサーチは、メモリやロジック半導体向けの製造装置を提供する米国企業です。ドイツ銀行による投資判断の引き上げと目標株価の増額が材料となり、将来的な成長期待が株価を押し上げました。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: +2.05%
詳細: エヌビディアは、GPUを中心にAIや高性能コンピューティング向け半導体を展開する米国の大手企業です。オープンAIやマイクロソフトとの連携が好材料視され、年初来で36%の上昇を記録するなどAI需要の恩恵を受けています。
オキシデンタル・ペトロリアム (OXY)
株価変動: +1.33%
詳細: オキシデンタル・ペトロリアムは、原油・ガスの探鉱・生産を手がけるエネルギー企業です。化学部門であるOxyChemの売却を検討しているとの報道があり、資産効率の改善と財務強化が意識されて株価が上昇しました。
テスラ (TSLA)
株価変動: +0.64%
詳細: テスラは、電気自動車(EV)およびバッテリー・エネルギー製品を製造・販売する米国のリーディング企業です。第3四半期の納車台数発表を控える中、小幅に上昇。前年同期比では減少見通しですが、投資家の関心は依然高い状態です。
*関連記事「テスラの販売速報間近──米国優遇措置の終了と廉価モデル登場が交錯する中、市場はどう動くか」
インテル (INTC)
株価変動: -2.87%
詳細: インテルは、PCおよびデータセンター向けプロセッサを提供する老舗半導体企業です。前週の急騰に対する利益確定売りに加え、アップルやTSMCとの出資交渉報道に対する市場の反応が冷静だったことから、株価は反落しました。
カーニバル (CCL)
株価変動: -3.98%
詳細: カーニバルは、世界的なクルーズ旅行を運営する大手企業です。第3四半期の決算およびガイダンスが予想を上回る内容であったにもかかわらず、織り込み済みとの見方や利益確定の売りが先行し、株価は下落しました。
ムーンレイク・イミュノセラピューティクス (MLTX)
株価変動: -89.93%
詳細: ムーンレイクは、自己免疫疾患に対する抗体治療薬の開発を手がけるバイオテクノロジー企業です。皮膚疾患「化膿性汗腺炎(HS)」を対象とした臨床試験で主要評価項目を達成できず、治療薬「ソネロキマブ」への期待が大きく後退。株価は急落しました。
*過去記事 株価変動
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