オープンAIとの距離が広がる中、なぜマイクロソフト株は「買い」なのか

2025年9月、マイクロソフト(MSFT)オープンAIとのインフラ提供に関する3000億ドル規模の契約を見送ったことが報じられました。このニュースは一見すると懸念材料にも思えますが、実はポジティブなシグナルだと指摘するのがモルガン・スタンレーです。

モルガン・スタンレーのアナリストは、マイクロソフトの「収益成長の持続性」が市場から過小評価されているとし、同社の目標株価を582ドルから625ドルへと引き上げました。

オラクルとの競合、そして意図的な選別

ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、オープンAIはマイクロソフトのライバルであるオラクル(ORCL)から、3000億ドル相当のクラウドインフラを購入する契約を交わしました。マイクロソフトにはインフラ提供の優先交渉権があったとされますが、それをあえて行使しなかったというのです。

この決断は、エンタープライズ需要の強さに対するマイクロソフトの自信の表れとも解釈できます。AIインフラには限られた半導体や電力が必要であるため、オープンAI以外の顧客にリソースを振り分けることで、収益性と顧客分散のバランスを最適化しているのです。

アジュールの成長とAI関連投資

マイクロソフトのクラウド部門「アジュール」は、第4四半期で前年比39%の成長を記録。前四半期の33%から加速しており、依然として成長軌道に乗っています。

AI関連の設備投資についても、過去数年間と変わらない積極的な方針が続いており、企業によるAIワークロードのクラウド移行において、マイクロソフトが主導権を握っている状況です。

アナリスト評価と今後の展望

ファクトセットの調査では同社をカバーする61人中59人のアナリストがマイクロソフト株を「買い」またはそれに相当する評価としています。目標株価の平均は625ドル超。足元では株価が横ばい傾向にあるものの、中長期的な成長性を評価する声が圧倒的です。

マイクロソフトの株価は、オープンAIとの距離が注目される中でも、依然として魅力的な投資先としてウォール街から強い支持を集めています。

*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT

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