アマゾン株が出遅れ?それでも「今が買い時」とされる理由

2025年に入り、「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる米国の主要ハイテク株の中で、アマゾン(AMZN)はもっとも低調なパフォーマンスを見せています。しかし、ウェルズ・ファーゴは2025年9月24日、今後の成長に強い期待を寄せ、投資判断を引き上げました。

AWSの成長減速からの反転に注目

アマゾンのクラウド部門である「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」は、2024年においてクラウド市場でのシェア低下が続いています。具体的には、2024年時点で47%あったシェアが、2029年には32%まで落ち込むと予想されています。

それでもウェルズ・ファーゴは、クラウド市場全体の成長スピードと、AWSの収益見通しの改善に注目。2026年にはAWSの売上成長率が22%に達するとの予測を立てており、これは2025年の19%からの加速を意味します。

注目のプロジェクト「Project Rainier」

アマゾンが今後の成長ドライバーとして打ち出しているのが「Project Rainier」です。これは、同社独自のAIチップ「Trainium」を活用したAIスーパーコンピュータの開発プロジェクトです。AIスタートアップ「アンソロピック」もこのプロジェクトに関与しており、関連施設はインディアナ州のデータセンターキャンパスに設置される予定です。

この施設は、2026年に最大2.2ギガワットのコンピューティング能力を稼働させる計画で、フル稼働時には年間140億ドルの売上をもたらすとされています。

株価は出遅れも、見直し買いのチャンスか

アマゾン株は2025年9月時点で年初来ほぼ横ばいにとどまっており、マグニフィセント・セブンの中で唯一出遅れています。しかし、AI需要に対応したインフラ拡充とAWSの再成長を評価したウェルズ・ファーゴは、アマゾン株の目標株価を280ドルに引き上げ、「オーバーウェイト(買い推奨)」に格上げしました。

実際、ファクトセットの調査では71人中68人のアナリストがアマゾン株に「買い」またはそれに準ずる評価を付けており、平均目標株価は264ドルに設定されています。

まとめ:AI投資がアマゾンの株価反転を後押し?

クラウド市場でのシェア低下が懸念される一方、AIインフラの戦略的投資と、Trainiumチップを軸としたプロジェクトの進展は、アマゾン株に再評価の余地を与えています。市場での出遅れが逆に「買いの好機」となる可能性もあり、今後の動向から目が離せません。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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