パランティア株に18%の上昇余地!BofAが強気評価を継続

2025年9月23日、AIソフトウェア企業パランティア・テクノロジーズ(PLTR)に対して、米大手証券会社のBofAセキュリティーズが強気の姿勢を示しました。パランティアは2025年だけで株価が142%上昇しており、その勢いに乗ってBofAは目標株価を従来の180ドルから215ドルへ引き上げました。これは現在の株価水準からさらに18%の上昇余地があることを示唆しています。

英国防省から10億ドル規模の契約獲得

注目すべきは、パランティアが米国外で初めて10億ドル規模の契約を獲得した点です。英国国防省との5年契約で、最大7.5億ユーロ(約10億ドル)規模になる見通しです。この契約は、2022年に締結された7500万ユーロの契約を大幅に拡張したものです。

この契約は、ドナルド・トランプ米大統領の英国訪問中に発表された一連の経済協力パッケージの一部であり、パランティアが「デジタル戦闘指揮システム」の国際展開を進めるうえでの大きな一歩となります。

成長を支える「FDE(Forward Deployed Engineers)」の存在

BofAが特に注目しているのが、パランティア独自の人材戦略です。同社では、顧客ごとにソフトウェアをカスタマイズする専門エンジニア「FDE(Forward Deployed Engineers)」を多数抱えており、これが商業部門の成長を加速させていると分析されています。

FDEは従来の「一つの機能を複数の顧客に提供する」開発スタイルとは異なり、「一人の顧客に多数の機能を最適化して提供する」役割を担っており、顧客の課題に密着してソリューションを提供しています。

商業部門と国際展開が成長ドライバーに

BofAは、パランティアの売上成長率を2026年に41%と予測しており、これは従来の36%から上方修正された数字です。また、2025年から2030年にかけての売上年平均成長率(CAGR)も、これまでの23%から35%へ引き上げました。

1株あたり利益の予測もわずかに上方修正されており、2026年に0.85ドル、2027年には1.14ドルと見込んでいます。

高いバリュエーションに対する懸念も

一方で、現在のパランティア株の先行PER(株価収益率)は228倍を超えており、S&P500の平均である23倍と比較しても非常に高い水準にあります。これに対し、BofAは「本当に機能するなら高くはない」として、同社の成長ポテンシャルを強調しています。

実際、ファクトセットが集計するアナリストの評価では、29社中18社が「ホールド(中立)」、7社が「バイ(買い)」と、依然として慎重な見方が多い状況です。

まとめ:FDEを武器に、パランティアは国際展開と商業部門で成長加速へ

パランティアは、AIソフトウェアのカスタマイズ能力を強みに、政府・民間両部門での展開を加速しています。特に英国との大型契約獲得やFDEによる実装力が評価され、BofAはさらなる成長を予想しています。過熱気味とも言える株価評価を支えるだけの実績を、今後どこまで積み上げられるかが注目されます。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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