2025年9月19日(金)の米国株式市場は、米上院がつなぎ予算案を否決したにもかかわらず上昇し、ダウ、S&P500、ナスダックはいずれも過去最高値圏で取引を終えました。エネルギー株は原油安で下落しましたが、ハイテクなどが上昇を牽引。大型テック株中心のETFは0.8%上昇しましたが、S&P500構成銘柄の多くは下落しており、市場全体の広がりには乏しい状況です。
以下は、19日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
ネットスコープ (NTSK)
株価変動: +9.83%
詳細: ネツスコープは、AIを活用したサイバーセキュリティソフトウェアを提供する米国企業で、クラウド型のセキュリティプラットフォームを主力としています。2025年9月18日に新規株式公開(IPO)を実施し、上場2日目である19日には株価が急騰。初値の23ドルから24.70ドルまで上昇し、IPO価格の19ドルを大きく上回る成績を記録しました。AI・セキュリティ分野への投資家の関心の高さが表れています。
アップル (AAPL)
株価変動: +3.20%
詳細: アップルは、iPhoneやMac、Apple Watchなどの製品で知られる世界的なテクノロジー企業です。2025年9月19日のiPhone 17販売開始と同時に、J.P.モルガンが目標株価を255ドルから280ドルに引き上げたことで、株価は大幅上昇しました。堅調な消費者需要と新製品への期待感が株価の押し上げ要因となりました。
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フェデックス (FDX)
株価変動: +2.32%
詳細: フェデックスは、国際的な貨物・宅配サービスを提供する米国の大手物流企業です。2026年度第1四半期の決算では、1株当たり利益が3.83ドルとアナリスト予想の3.62ドルを上回り、売上高も222億ドルと市場予想を超えました。国内の荷物取扱量と収益が前年同期比で伸びており、通期の業績ガイダンスも市場予想を上回る見通しを示したことで、投資家の信頼を集めました。
テスラ (TSLA)
株価変動: +2.21%
詳細: テスラは、電気自動車(EV)や再生可能エネルギーソリューションを展開する米国企業で、業界の革新を牽引しています。2025年9月、カリフォルニア州での自動運転支援技術に関する訴訟の和解や、イーロン・マスクCEOによる自社株の購入、さらに複数の証券会社による目標株価の引き上げが相次ぎ、投資家心理が改善。株価は続伸しました。
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エヌビディア (NVDA)
株価変動: +0.24%
詳細: エヌビディアは、AI処理向け半導体とグラフィックスチップ(GPU)で世界をリードするテクノロジー企業です。2025年は年初来で31%上昇しており、依然として強い需要が続いています。本日は前日の大幅反発を受けて小幅に上昇。半導体業界全体の好調な見通しが株価を下支えしています。
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インテル (INTC)
株価変動: -3.24%
詳細: インテルは、米国を代表する半導体メーカーで、主にPCおよびサーバー向けのCPUを製造しています。前日にエヌビディアが同社株を50億ドル分取得したことを受けて急騰しましたが、翌日にはシティ・リサーチが格付けを「中立」から「売り」に引き下げ、特にファウンドリ(受託製造)事業の成功可能性が低いと指摘されたことが響き、株価は反落しました。
マイクロン・テクノロジー (MU)
株価変動: -3.65%
詳細: マイクロン・テクノロジーは、DRAMやNAND型フラッシュメモリなどのメモリ製品を製造する米国の半導体企業です。AI関連の需要増により12日連続で上昇し、最高値を更新しましたが、本日は利益確定の売りが優勢となり下落しました。依然としてAIとデータセンター分野に対する成長期待は高い状態です。
レナー (LEN)
株価変動: -4.18%
詳細: レナーは、米国を拠点とする大手住宅建設会社で、分譲住宅を中心に幅広い住宅開発事業を手がけています。2025年第3四半期の決算では、売上と利益がアナリスト予想を下回り、特に粗利益率が17.5%と市場予想の17.8%に届かなかった点が嫌気され、株価は下落しました。住宅市場の価格競争や購入者向けインセンティブが利益率を圧迫しています。
*過去記事 株価変動
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