メタ・プラットフォームズ(META)の株価が、年次開発者会議「Connect」を前に上昇しています。注目されているのは、Ray-Banブランドの新型スマートグラスの発表です。この製品にはディスプレイが内蔵され、AIとの連携機能も期待されています。
Ray-Ban Metaスマートグラス、累計200万台超を販売
メタはすでに2023年にスマートグラス市場に参入しており、エシロールルックスオティカ(EL)と共同開発したRay-Ban Metaスマートグラスは、累計で200万台以上を販売しました。この数字は、2024年における全スマートグラス市場の販売台数(200万台超)を超える勢いです。
新製品は約800ドル、一般ユーザーへの普及なるか
今回発表が予想されている新モデルは、内蔵ディスプレイ付きで価格は約800ドルとされています。一部報道によると、リストバンドでの操作も可能で、バーチャルリアリティ機能を一部備えた日常使いのウェアラブルとして、アーリーアダプターと一般消費者の間のギャップを埋める製品になる見込みです。
バンク・オブ・アメリカのアナリストは「この価格帯ではまだ大衆市場には高すぎるが、Hypernova(コードネーム)のようなディスプレイ機能を備えたグラスは、カテゴリ全体を前進させる可能性がある」と評価しています。
現実部門の赤字圧力と、競合の台頭
メタは、スマートグラスなどのAR関連製品を手がけるReality Labs部門において、2024年には177億ドル、2025年には最大200億ドルの赤字が予想されています。このため、スマートグラスの収益化は喫緊の課題となっています。
一方で、競合他社も黙ってはいません。アルファベット(GOOGL)は、ファッションブランドのケリングやウォービー・パーカー(WRBY)と共同でAI搭載型スマートグラスの開発を進めていると報じられています。
投資家へのインパクトと今後の展望
BofAのアナリストは、メタ株に対して「買い」評価を維持しており、目標株価を900ドルに設定しています。記事執筆時点での株価は767ドルと、8月の最高値790ドルから若干下落しているものの、引き続き高水準を維持しています。
スマートグラス市場の成長性と、メタのAI戦略の進展が、今後の株価を左右する重要な材料となりそうです。
*過去記事「メタ株が2兆ドル目前!AIとスマートグラスが次の成長ドライバーに」
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