2025年も第4四半期に入り、年末相場への期待が高まっています。投資情報メディア「マーケットウォッチ」は9月12日付けの記事で、これから年末にかけて市場をけん引する可能性がある大型株18銘柄を紹介しています。
この記事では、その背景や選定理由、そして具体的な企業名を詳しく取り上げます。
なぜ大型株が第4四半期に強くなるのか?
長年の市場データによると、小型株は年初に強く、年末にかけてパフォーマンスが低下しやすい傾向があります。一方、大型株は第4四半期に入ると相対的にパフォーマンスが改善する傾向が見られます。
この現象の一因として、ファンドマネージャーの報酬体系が挙げられています。年末時点でS&P500などのベンチマークを上回る運用成績を残した場合、報奨金が支払われるケースが多いため、大型株、特に指数構成銘柄への投資が集中しやすくなります。
この傾向は、1970年以降のデータでも統計的に有意であると確認されており、信頼度の高い投資戦略の一つと考えられています。
2025年は始動がやや遅れる可能性も
ケネソー州立大学のルーシー・アッカート教授は、2025年の年末相場では大型株のパフォーマンス優位がやや遅れて現れる可能性を指摘しています。理由は、利下げ期待の高まりにより、小型株が一時的に買われやすい状況にあるためです。
ただし、それでも年末にかけて大型株への資金シフトが起こる流れは、過去のパターンと同様に起こると見られています。
推奨された大型株18銘柄(時価総額順)
マーケットウォッチの記事では、少なくとも2つの投資ニュースレターで推奨され、時価総額が1,000億ドル以上の米国企業に絞り込んだ18社を紹介しています。以下がその一覧です。
- アップル(AAPL)
- JPモルガン・チェース(JPM)
- エクソンモービル(XOM)
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
- バンク・オブ・アメリカ(BAC)
- モルガン・スタンレー(MS)
- アボット・ラボラトリーズ(ABT)
- メルク(MRK)
- ウォルト・ディズニー(DIS)
- ブッキング・ホールディングス(BKNG)
- チャールズ・シュワブ(SCHW)
- アムジェン(AMGN)
- ロウズ(LOW)
- アドビ(ADBE)
- キャピタル・ワン・ファイナンシャル(COF)
- ファイザー(PFE)
- コムキャスト(CMCSA)
- メドトロニック(MDT)
これらは多くのファンドに組み入れられており、株価の安定性や財務体質の強さからも、年末相場での有望候補といえます。
投資家が注目すべきポイント
これから年末にかけての相場は、「利下げ期待」「年末の報酬評価」「投資家心理」などが交錯する複雑な局面です。
その中で、歴史的に相対的な強さを見せる大型株に目を向けるのは、合理的なアプローチといえるでしょう。
今後の市場動向を見据えつつ、これらの銘柄がどう動くのかに注目していきたいところです。
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