マイクロン株が過去最高値を更新!AI需要が引き金に

  • 2025年9月12日
  • 2025年9月12日
  • BS余話

2025年9月11日、半導体メーカーのマイクロン・テクノロジー(MU)株が一時8.59%上昇し、株価は156ドル台に到達しました。過去7営業日での上昇率は30%を超え、2015年以来で最も力強い7日間となりました。

この急騰の背景には、AI推論ワークロードの拡大にともなうデータセンター需要の増加があります。特に、DRAMとNANDといったマイクロンの主力メモリ製品の需要が大きく高まっていることが、投資家の注目を集めています。

シティが目標株価を175ドルに引き上げ

米シティグループのアナリストであるクリストファー・ダネリー氏は、マイクロン株に対する「買い」評価を継続したうえで、目標株価を150ドルから175ドルへと引き上げました。これは11日の終値150.57ドルからさらに16%の上昇余地があることを示しています。

同氏は、AI訓練(トレーニング)から推論(インファレンス)への需要のシフトによって、DRAMやNANDの供給が2026年には逼迫する可能性があると指摘しています。現在の設備投資はHBM(高帯域メモリ)に偏っており、結果としてDRAMとNANDの需給バランスが崩れつつあるとしています。

売上見通しを上方修正、9月23日に決算発表へ

マイクロンは2025年8月に業績見通しを引き上げ、売上高を従来の104億〜110億ドルから、111億〜113億ドルへと改訂しました。この背景には、DRAMおよびNANDの販売数量と価格の改善があると見られています。

今後の注目は、9月23日に予定されている第4四半期決算です。シティの予想によれば、市場コンセンサスを大きく上回るガイダンスが示される可能性があるとのことです。

需給サイクルの懸念も残るが期待高まる

一方で、米国みずほ証券のアナリストであるジョーダン・クライン氏は、株価の急上昇に対して一部の投資家が慎重な姿勢を崩していない点を指摘しています。メモリ市場はこれまで、供給過剰と不足のサイクルを繰り返しており、将来的な調整リスクも考慮が必要です。

マイクロンは韓国サムスン電子やSKハイニックスといった競合と常にしのぎを削っており、市場シェアや価格競争の動向にも注視が必要です。

*過去記事「マイクロン、第4四半期ガイダンスを上方修正し株価上昇

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