2025年9月10日に公開されたバロンズのテックニュースレターでは、AI関連銘柄への投資熱が再燃していることが取り上げられました。この記事では、オラクル(ORCL)やマイクロソフト(MSFT)、コアウィーブ(CRWV)、ネビウス・グループ(NBIS)といった企業の最新動向が紹介されており、AIインフラ市場が新たなフェーズに入ったことが示唆されています。
ネビウスとマイクロソフトが大型契約を締結
まず話題となったのは、AIクラウドコンピューティング企業ネビウスがマイクロソフトと2031年までのAIインフラ契約を締結したというニュースです。契約総額は174億ドルから194億ドルにのぼり、AI関連の需要が依然として供給を上回っていることが明らかになりました。この発表を受けて、ネビウスの株価は1日で49%急騰しました。
コアウィーブも推論需要の急拡大を報告
続いて注目されたのは、ネビウスの競合であるコアウィーブです。同社の幹部は、過去4〜6週間でAIインフラに対する需要が再び大きく増加したと発言。特に「推論(インファレンス)」と呼ばれる、AIモデルから答えを導き出す処理の需要が急増しているとのことです。株価も同日に約17%上昇しました。
オラクルが歴史的な受注残を発表
さらに10日には、オラクルが過去最大規模の受注残を公表し、市場を驚かせました。2025年6〜8月期における受注残は4550億ドルで、前四半期比3170億ドル増。これはオープンAIやxAI、メタ・プラットフォームズ(META)などからの大型契約によるもので、CEOのサフラ・キャッツ氏は今後さらに複数の大型契約が加わると述べています。株価は1日で36%急騰しました。
AI推論需要の拡大が主導
オラクルの共同創業者ラリー・エリソン氏は、同社の決算発表で「推論の需要がトレーニングを上回る規模に成長する」と強調しました。推論は、AIの導入企業が収益化を進める鍵であり、自動運転や創薬、営業支援など多岐にわたる分野での活用が期待されています。
エリソン氏は「AIはコンピューター産業全体を変革しており、誰もがその巨大な変化を完全には理解していない」と語り、この動きを80年代のメインフレームからPCへの移行になぞらえました。
投資家が注視すべき点
記事では、短期的な株価の変動よりも長期的な成長トレンドを重視するべきだと提案しています。オラクルは過去10カ月で株価が80%近く上昇しており、AIインフラ市場における「第三のクラウド」としての地位を確立しつつあります。
今後も、企業によるレガシーシステムからGPUベースのAIシステムへの転換が加速する中、オラクルやネビウス、コアウィーブといったインフラ供給企業は成長の中心に位置づけられる可能性があります。
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