2025年9月4日、米半導体大手ブロードコム(AVGO)がAI市場での存在感をさらに高めるニュースを発表しました。同社は決算説明会において、新たな顧客から総額100億ドル規模のAIチップ注文を獲得したことを明らかにし、株価は5日のプレマーケットで11%近く上昇しました。
ChatGPT開発元オープンAIが新規顧客か?アナリストの間で憶測広がる
CEOのホック・タン氏は具体的な顧客名を明かしませんでしたが、「新たな認定済み顧客(qualified customer)」による大規模注文であることを強調しています。この契約は2026年度のAI関連売上の大幅な押し上げにつながると見られています。
ウォール街の複数のアナリストは、この顧客がChatGPTを開発したオープンAIである可能性が高いと予想しています。バロンズ誌の取材に対し、オープンAI側はコメントを控えましたが、AIアクセラレータ市場の構図を大きく変える契約として注目されています。
AI ASIC市場におけるブロードコムの優位性
ブロードコムはAI向け特化型集積回路(ASIC)の分野で高い技術力を持ち、大手クラウド企業向けにカスタム設計を行うことで知られています。今回の受注は、第4のAI顧客の追加となり、すでに取引のあるメガテックに続く重要な売上源になると考えられています。
キーバンクのアナリスト、ジョン・ヴィン氏は「この契約はAI収益の見通しを根本的に変える」と評価し、同社の株価目標を330ドルから400ドルに引き上げました。
投資家の期待はAI成長とCEO続投に集中
今回の発表に加え、タンCEOは2030年までCEOを務める意思を明言しました。経営の安定性も評価され、長期投資家の信頼感をさらに高めています。
プレマーケットで株価は大きく上昇しており、AIドリブンな成長をけん引する銘柄として市場の関心を集め続けています。
まとめ:ブロードコムはAI銘柄の本命へと進化中
ブロードコムはこれまでエヌビディア(NVDA)やAMDといったGPUメーカーと比べて地味な存在でしたが、カスタムAIチップの需要拡大と新規顧客の追加によって、今後はAI市場における中心的存在としての地位を確立しつつあります。
特に、特定用途に最適化されたAI ASICの需要が拡大する中で、ブロードコムのような設計・製造パートナーの役割は今後ますます重要になると予想されます。
*過去記事はこちら ブロードコム AVGO
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