ウェスタン・デジタルが大化け候補?モルガン・スタンレーがトップピックに選定

  • 2025年9月4日
  • 2025年9月4日
  • BS余話

米国のデータストレージ大手、ウェスタン・デジタル(WDC)が、モルガン・スタンレーから「トップピック(Top Pick)」に選定され、市場で大きな注目を集めています。同社の株価は2025年9月3日の米国市場で4.5%上昇し、85.58ドルで取引されています(米国東部夏時間13:33現在)。

技術ロードマップへの高い信頼

モルガン・スタンレーのアナリストは、ウェスタン・デジタルの経営陣とのミーティングを経て、同社の技術ロードマップに対する確信を深めたと述べています。実際、クラウドサービス事業者(CSP)との間では、キャンセル不可の購入契約や長期契約を通じて、2026年後半までの需要が可視化されているとのことです。

これにより、同社の製品や技術に対する顧客の信頼感が明らかになっているといえます。

割安なバリュエーションと資本政策の魅力

同社は競合企業に対して約20%の割安な評価を受けていますが、モルガン・スタンレーはこのディスカウントが「不当」であると指摘しています。とくに競合として名前が挙がるシーゲイト・テクノロジー(STX)に対して、同社の今後の株価上昇余地が大きいと評価しています。

ウェスタン・デジタルの資本政策も市場にとって魅力的です。2026年以降に自社株買いを大幅に拡大する予定であり、さらに今後12か月で1%〜1.5%の配当利回りを目標として配当を増やす方針を明らかにしています。

長期投資家の関心も高まる

モルガン・スタンレーは、長期保有を志向する投資家(long-only community)からの関心が高まっていると指摘しています。ウェスタン・デジタルは2012年に上場しているにもかかわらず、一部の投資家からは「新興株」と見なされている節があり、今後さらに幅広い株主の定着が期待されています。

この現状を「課題であり、同時にチャンス」と捉え、他の投資家よりも先行して同社株を買いに入る好機と見なしているようです。

市場全体と比較した展望

モルガン・スタンレーは、ウェスタン・デジタルおよびシーゲイト・テクノロジーの両社に対して「9月期はやや好調な業績を出す可能性がある」と述べています。特にハードディスクドライブ市場は、大手数社による寡占状態のもと、需要が供給を上回る傾向が続いており、魅力的なセグメントだと考えられています。

シーゲイト・テクノロジーの株価は3日の米国市場で174ドルまで上昇し、2%の上昇となっています。なお、モルガン・スタンレーの目標株価は168ドルとなっています。

アナリスト評価の裏付け

ファクトセットによれば、25人のアナリストのうち20人がウェスタン・デジタル株を「買い」または同等の評価をしており、売りと評価するのはわずか5人となっています。この評価分布からも、同社への期待値の高さがうかがえます。

まとめ

ウェスタン・デジタルは、これまで「出遅れ銘柄」と見なされてきましたが、技術的信頼性の確保、割安な株価、積極的な資本政策、そしてアナリストからの高評価を背景に、今後の株価上昇が期待される存在となっています。


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