AIブームで再注目!コーニング株に復活の兆し

  • 2025年9月3日
  • 2025年9月3日
  • BS余話

かつてドットコム・バブルの時代に脚光を浴びたコーニング(GLW)が、AIの波に乗って再評価される兆しが見えています。アナリストらは、データセンターの拡張と光ファイバー需要の急増が、同社の復活の鍵を握ると述べています。

コーニングの歴史と現状:アップルとの関係が強み

コーニングは、iPhoneのディスプレイに使用される強化ガラス「ゴリラガラス」の製造で知られています。2007年にはアップル(AAPL)からの要請でiPhone初代モデル向けにスクリーンを供給し、それ以来、深い関係を築いてきました。

2025年8月には、アップルのティム・クックCEOが25億ドルの追加投資を表明し、両社の関係がさらに強化されています。

UBSが強気に転換:AIによる光ファイバー需要に注目

スイスの金融大手UBSは、コーニング株の投資判断を「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価も65ドルから84ドルへと大幅に上方修正しました。

その理由として、AIが推進するデータセンターの構築により、光ファイバー需要が市場予測を上回るペースで増加している点を挙げています。UBSによると、最新のデータセンターは従来比で4〜16倍の光ファイバーを必要とし、次世代プロセッサの導入によってこの数字はさらに拡大すると見られています。

次世代技術「共封止光学(Co-Packaged Optics)」への期待

UBSは、AIに加えてコーニングの成長ドライバーとして「共封止光学(Co-Packaged Optics)」にも注目しています。これは、光学部品と電子部品を同一のシリコン基板上に統合する技術で、光通信の効率を飛躍的に向上させるものです。

コーニングは、従来の構造に比べて40〜80%多くのケーブルを収容できる革新的な製品を持ち、この分野で「競争上の堀(moat)」を築いているとされています。

再生可能エネルギーや自動車向けガラスにも追い風

同社は、太陽光発電分野においても事業を拡大中で、今後5年間の米国内の生産能力の80%を長期契約で確保済みです。

さらに、冷間成形ガラスを用いた自動車のタッチスクリーンやトリプルガラス窓など、ライフサイエンス、自動車、特殊用途といったセグメントでも着実にシェアを拡大しています。

アナリスト評価も改善傾向

ファクトセットのデータによれば、同社をカバーする15人のアナリストのうち12人がコーニング株を「買い」または同等の評価としており、「ホールド」が2名、「売り」はわずか1名にとどまっています。

まとめ:AIと光ファイバーの波に乗る老舗企業

データセンターや次世代通信インフラといったAI時代の成長領域に、コーニングが深く関わっていることは見逃せません。ドットコム・バブル以来、長らく注目されてこなかった同社が、再び脚光を浴びる時が来ているのかもしれません。


🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG