AI関連株が急落、投資家が人工知能に懐疑的になっている理由

  • 2025年8月30日
  • 2025年8月30日
  • BS余話

2025年8月29日、エヌビディア(NVDA)をはじめとする人工知能(AI)関連株が一斉に下落しました。チップメーカーからデータセンター、電力インフラ企業まで幅広く影響を受け、ウォール街では「AIブームからの資金抜け」が懸念されています。

AI関連株が軒並み下落

29日の取引では、エヌビディアに加えて、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、データセンターインフラ企業のコアウィーブ(CRWV)、電力および冷却装置を手がけるバーティブ・ホールディングス(VRT)などが大きく下落しました。

さらに、米国のテクノロジー株を代表するETFであるステート・ストリートのテクノロジー・セレクト・セクター SPDR(XLK)も1.7%安となり、広範囲な売りが確認されました。

エヌビディア決算後の「材料出尽くし」感

AI株の急落要因について、米国みずほ証券のアナリスト、ダン・オレガン氏は「決算発表後の熱狂の冷却」と分析しています。エヌビディアは予想を上回る四半期業績と強気の見通しを発表しましたが、さらなる上昇を正当化する新材料がなかったため、投資家の利確売りを招いた可能性があります。

オレガン氏は「今後何が材料になるのか、投資家は次の一手を探している」と指摘しています。

中国の独自AIチップ開発がリスク要因に

同日に報じられた中国のアリババ・グループ(BABA)によるAIチップ開発も、市場に新たな不安材料を提供しました。米中の技術覇権争いの中で、中国がエヌビディアの「H20」チップに代わる自国製チップを模索しているという動きは、AI市場の地政学リスクを再認識させるものです。
*関連記事「アリババが好決算で急騰、エヌビディアの代替チップ開発も発表

さらに、米商務省がサムスン電子、SKハイニックス、インテル(INTC)の中国拠点に対して、米国製半導体製造装置の輸出に関する特別措置を撤回したことも影響しました。今後は90日以内に新たな許可申請が必要となり、米中間の技術摩擦はさらに深まる可能性があります。

薄商いと月末のポジション調整も影響

一部では、AI株の急落はファンダメンタルズの変化よりも市場構造の問題だという声もあります。オレガン氏は「労働節(レイバーデイ)を前にした閑散相場で、流動性が極端に低下している」と説明しています。

また、アクティブ運用者の多くがバケーションに出ており、市場に残っているのはアルゴリズム取引が中心です。月末のポジション調整や再バランスの影響で、AI関連株に売りが集中した可能性もあるといいます。

まとめ:一時的な調整か、それとも転換点か?

AIブームは続くとの見方も多い中で、今回の下落は投資家心理の変化を映し出した一幕とも言えます。エヌビディアを筆頭に、AI株は短期間で大きく上昇してきた分、材料出尽くしや地政学リスクへの敏感な反応が起きやすい状況です。

投資家としては、短期的な値動きに左右されることなく、今後の業績や技術革新の動向に注目しながら冷静に判断することが求められます。

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