モンゴDB(MDB)の株価が最新決算を受けて8月27日の米国市場で急騰しました。データベースソフトウェア企業としてAI時代にシェア拡大が見込まれており、市場の不安を払拭する内容となりました。決算発表を受けて株価は一時34%高の285.38ドルとなり、これまでの年初来の下落分を取り戻す動きとなりました。
ガイダンスを再び引き上げ
モンゴDBは通期売上見通しを従来の22億5,000万~22億9,000万ドルから23億4,000万~23億6,000万ドルへと引き上げました。調整後1株利益の予想も従来の2.94~3.12ドルから3.64~3.73ドルへ上方修正しました。これは前四半期に続いて2期連続のガイダンス引き上げとなります。
2025年7月期の売上は前年同期比24%増の5億9,140万ドル、調整後1株利益は1ドルでした。アナリスト予想の売上5億5,390万ドル、利益0.67ドルを大きく上回りました。
PostgreSQLとの競争懸念は過剰か
これまでオープンソースのPostgreSQLにシェアを奪われる懸念がありましたが、今回の決算ではモンゴDBの強さが確認されました。同社は自動運転プラットフォームを開発する大手電気自動車企業を含む複数の顧客がPostgreSQLではなくモンゴDBを採用した事例を紹介しました。これにより競合リスクは過剰に評価されている可能性が示されました。
アナリストの評価
ウィリアム・ブレアのジェイソン・エイダー氏は、「モンゴDBは非構造化データへの対応力やスケーラビリティ、柔軟な展開性によってAIアプリケーションのニーズに適しており、今後も市場シェアを拡大するだろう」とコメントし、アウトパフォーム評価を維持しました。
キャンター・フィッツジェラルドのトーマス・ブレイキー氏は目標株価を271ドルから312ドルに引き上げ、「ハイパースケーラーに依存しない立場や、統合型データプラットフォームの強みが企業の多様なデータ管理に適している」と述べました。
業界内での動き
競合のスノーフレーク(SNOW)はPostgreSQL関連のスタートアップ、Crunchy Dataの買収を発表しています。また、非上場のデータブリックスもNeonを約10億ドルで買収しました。AI時代においてデータベースの重要性が高まる中、業界全体で買収や投資が加速しています。
このようにモンゴDBはAI活用の広がりを追い風に強い成長を見せており、今後の市場シェア拡大が注目されています。
*過去記事「モンゴDBの株価が急騰、好決算とAI対応強化で市場の信頼を回復」
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