エヌビディア(NVDA)は8月25日、新しいロボット用プラットフォーム「Jetson Thor」を発表しました。Jetson Thorは同社のブラックウェル GPUを搭載し、128ギガバイトのメモリを備えています。前世代モデルと比較して、最大7.5倍のAI処理能力を発揮する点が特徴です。開発者がロボットをより高度に知能化できる環境を提供することを目的としています。
エヌビディアのCEOジェンスン・フアン氏は「Jetson Thorは物理世界と関わるロボット開発に携わる数百万人の開発者のために設計された」と述べています。消費電力効率にも優れており、複数の生成AIモデルをエッジで同時に稼働させることが可能です。
ロボット産業の可能性
フアン氏は、ヒューマノイドロボットは将来最大規模の産業の一つになる可能性があると繰り返し強調しています。ロボットは危険な環境でも稼働でき、24時間体制で働き、重い荷物を持ち運ぶことができます。Jetson Thorはこうした産業用途におけるリアルタイムの知的な対話を実現する技術基盤となります。
企業による採用状況
Jetson Thorはすでに複数の大手企業に採用されています。アマゾン・ロボティクス、キャタピラー(CAT)、メタ・プラットフォームズ(META)、スタートアップ企業のFigureなどが導入を進めており、ジョン・ディアやオープンAIも評価を行っています。幅広い分野での活用が期待されていることが分かります。
価格と販売
開発者向けのJetson AGX Thorキットは3,499ドルで販売開始されました。また、量産向けのJetson T5000モジュールは1,000台単位で注文可能で、価格は1台あたり2,999ドルとなっています。高性能かつ導入しやすい価格設定により、今後の普及が見込まれます。
決算発表も控えるエヌビディア
エヌビディアは8月27日の市場終了後に2025年度第2四半期の決算を発表する予定です。最新のロボット技術発表と合わせて、株価動向にも注目が集まっています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA
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