エヌビディア決算目前!AI相場を占う3つの注目ポイント

エヌビディア(NVDA)は8月27日に2025年第2四半期の決算を発表します。市場では同社の業績だけでなく、AIブーム全体の持続性を占う重要な指標として注目が集まっています。今回の決算では、売上高が460.5億ドルと予想されており、前四半期のガイダンスを上回る見込みです。データセンター部門の売上は前年同期比57%増の413.4億ドルと見込まれていますが、直前四半期の73%増からは伸び率が鈍化しています。投資家が注目する3つの重要ポイントを解説します。

米中AI競争と中国事業の行方

パイパー・サンドラーのハーシュ・クマール氏によれば、中国事業に関するガイダンスが今回の決算の焦点になると見られています。トランプ大統領はエヌビディアの中国向け売上の15%を米国が徴収する方針を発表し、中国政府はH20チップの利用を抑制する動きを見せています。その結果、エヌビディアはH20チップの生産を一時停止しました。

JPモルガンのアナリストは、同社が保有するH20の在庫が最大60億ドルの追加売上を生む可能性を指摘しています。また、クマール氏は中国事業が今後二桁成長に回復する可能性を強調しました。一方で、ウィリアム・ブレア証券のセバスチャン・ナジ氏は、中国企業が東南アジアのハイパースケーラーを通じて先進的なエヌビディア製品にアクセスする間接的なルートにも注目しています。

供給と需要のダイナミクス

エヌビディアの製品は長期にわたり需要が供給を上回っており、今回の決算ではその傾向が継続するかどうかが焦点となります。ナジ氏は2026年に向けて新規データセンター建設計画が増加しており、同社に最大1,000億ドルの追加売上をもたらす可能性があると指摘しています。

エヌビディアのブラックウェルチップは好調に普及しており、次世代のルービンチップは来年後半に投入予定です。キャンター・フィッツジェラルドのC.J.ミューズ氏は、ジェンスン・フアンCEOが2026年までのデータセンター需要について明確な見通しを示すと期待しています。

ハイパースケーラーの投資姿勢

アマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)などのハイパースケーラーはAIインフラへの投資を続けており、エヌビディアにとって大口顧客となっています。しかし直近の株式市場の下落により、大規模な設備投資の持続性に不安を感じる投資家も出ています。

エヌビディアの第1四半期決算では売上の30%がわずか2社に依存していることが明らかになりましたが、クマール氏はハイパースケーラーがAGI(汎用人工知能)の実現に向けて投資を継続すると見ており、今後数年間は堅調な支出が続くとの見方を示しています。


この決算はエヌビディアの短期的な業績だけでなく、AI関連市場の持続的成長を占う重要な試金石になります。中国事業の再開時期、データセンター需要の強さ、そしてハイパースケーラーの投資動向が、株価やAI関連銘柄全体の動向を左右すると考えられます。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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